Believe the Future of Internet

リモートワークが定着したいま、自宅をより快適に過ごせる空間にしたいとスマート家電に興味をもったことはないだろうか。

調査会社のIDCジャパンは2026年の国内Iot市場の支出額が、21年比の54.7%増となる9兆1181億円と予測。積極的にIot家電を取り入れている人は少ないまでも、スマートスピーカーの登場により、掃除機、エアコン、冷蔵庫、洗濯機など、ネットワークにつながるプロダクトは増加の一途をたどっている。

しかしIoT化の進展とともに、とある懸念が生じる。ホームネットワークの品質やセキュリティに対する不安だ。

ネットギアはこうした課題はもちろん、最高品質を誇るWiFiルーターブランドとして米国シェア1位※となり、ネットワーク機器メーカーとして業界をけん引。現在主力商品となっているのが、独自のメッシュWi-Fi技術を搭載した「Orbi(オービ)シリーズ」だ。

※出典:The NPO Group,Inc/Weekly Retail Tracking Service,U.S. 2022年1月2日〜4月2日のUSにおける売上金額合計。対象製品:ネットワーク機器、スイッチ

インターネットが世の中を変えると確信しブランド設立を決意

エンジニアとしてキャリアをスタートさせたパトリック・C・S・ロー(以下、ロー)が、仲間とともにネットギアを創業したのは1996年。日本ではYahoo!が日本語版のサービスを開始した年にあたる。そんな時代から「全世界のすべての人々をインターネットでつなぐ」というミッションを掲げ、革新的なネットワーク製品を提供し続けてきた。

ローは、事業のアイデアは創業の前年には固まっていたと振り返る。

「当時はちょうどインターネット黎明期。ですが、インターネットが人の生活を大きく変えるという確信がありました。しかしそのころのルーターは非常に高価で、インターネットを利用できるユーザーは限られていた。そこで、より安価なルーター開発が大きなビジネスチャンスになると考えたのです」

ネットギアの歩みを振り返ると、あることに気付かされる。創業間もない時期に日本法人を立ち上げていることだ。

2つの特許技術が搭載されているOrbiシリーズ。写真はOrbi 8

2つの特許技術が搭載されているOrbiシリーズ。写真はOrbi 8

「実は、ネットギア創業前にヒューレット・パッカードのエンジニアとして日本に滞在していました。その経験から日本人は新しいものに敏感であると熟知していたので、日本のIT市場は成長するに違いないと感じ、アメリカでの創業とほぼ同時期にネットギアジャパンを立ち上げました。Appleが早い時期(86年)にマッキントッシュ用の日本語版OSをリリースしたのと同じですね」

その後ドイツにも拠点を設け、販売網を拡大。最先端の技術をグローバルに広めるべく事業に邁進し、北米、ヨーロッパ、中近東、アフリカ、アジアの各地域におけるLANスイッチやWi-Fiルーター、ネットワークストレージ(NAS)市場でリーディングカンパニーとしての存在感を示すようになった。

2つの特許技術が搭載されているOrbiシリーズ。写真はOrbi 8

2つの特許技術が搭載されているOrbiシリーズ。写真はOrbi 8

IoT化が進む
ホームネットワークの
世界標準はメッシュWi-Fi

ネットワーク事業の最先端を走り続けてきたローにグローバルなトレンドを聞くと「アメリカは日本の3年先を進んでいる印象がある」と語る。

「アメリカでは、最大10Gbpsの通信速度に対応するLAN規格の活用が進んでいます。日本では今後登場予定の次世代Wi-Fi規格『Wi-Fi 7』に対応した製品も発売済み。つまり、ネットワークそのもののスピードがアメリカと日本では大幅に異なります。ただこれらのネット環境は政府が主導して取り組んできた結果なので、個人ではどうすることもできません。ですが、日本での遅れを感じる要素のひとつに、メッシュWi-Fiシステムの導入が進んでいないことが挙げられます」

ネットギア CEO パトリック・C・S・ロー

Patrick Loパトリック・C・S・ローネットギア CEO

メッシュWi-Fiシステムとは、親機となるルーターと専用中継器(サテライト)を組み合わせて、網目状に電波を張りめぐらせるもの。例えばルーター単体でWi-Fi環境を構築している場合、ある程度の広さがある家では電波が届かないエリアが出てしまう。

ローは、「日本人は高いお金を払って最新のiPhoneを手に入れているのに、Wi-Fi環境のせいでその価値を最大限に享受できないなんてもったいない」と笑みを浮かべる。

「いまやメッシュWi-Fiシステムはグローバルでスタンダードとなっており、アメリカでは半数以上の世帯が利用しているといわれています。※しかし、日本ではまだまだ一般的ではありません。スマートデバイスやIoT家電などはアメリカと同様に普及しているにもかかわらず、ネットワークについては遅れているというアンバランスな状況といえるでしょう。利用するプロダクトやサービスから享受できる価値を最大化するためには、高品質なネットワークシステムの構築が必要です」

こうした要求を満たすのが、ネットギア独自のWi-Fiシステムが搭載された「Orbi」だ。通信品質と機能性の高さ、そしてルーターとは思えないスタイリッシュなデザインが特徴でアメリカでは高いシェアを誇る。人気の要因は、2つの特許技術で実現する通信品質の高さとカバー範囲の広さにあるとローは胸をはる。

※アメリカでOrbi 9シリーズは発売(2022年10月)以降、2023年10月現在、累計で22,000セット以上を販売。

メッシュWi-Fiシステム

「特許を取得しているのは、Orbiシリーズのアンテナの構造と専用バックホール機能。アンテナはIoT機器接続に最適化した設計になっています。専用バックホール機能はルーターとサテライト間の通信に専用の帯域を利用する技術ですが、この機能によりルーターに接続する機器が集中しても、サテライトの通信スピードが落ちることがありません。これらの技術によって、ほかのメッシュWi-Fiシステムでは実現が困難な安定した通信環境を提供できるのです」

セキュリティリスクが見逃される
日本のホームネットワーク環境

メッシュWi-Fiシステムの導入の遅れとともにローが問題視するのが、ネットワークに対するセキュリティ意識。

「日本では、ホームルーターに対するセキュリティの意識が低いと感じます。たとえスマートフォンやPCなどにセキュリティソフトをインストールしていても、それだけでは不十分。もしWi-Fiルーターのセキュリティが破られてしまえば、接続するすべてのデバイスにリスクが生じてしまう。ネットバンキングもECショッピングもWi-Fiを介して行われます。リモートワークが日常化したいまでは、セキュリティ上のリスクは勤め先や取引先にも及ぶ可能性がある。セキュリティの問題は後回しにすると大きな痛手を被りかねないのです」

Orbiシリーズは、Wi-Fiルーターに特化したセキュリティ機能がオプションで利用できる。これでIoT時代のホームネットワークに必要な条件をすべて満たせるということだ。

22年、Orbiシリーズの最上位機種である「Orbi 9」が日本で販売開始された際、ファンの間でその売れゆきが話題になった。25万円超という高額にもかかわらず、注文が殺到した。この状況をローは「潜在ニーズにヒットしたのではないか」と分析する。

「Orbiの通信品質と機能性の高さ、そしてスタイリッシュなデザインが評価されたこと。加えて、日本でもWi-Fiのセキュリティを重要視する人やコロナ禍を経て自宅をより快適に過ごせる場所にしたいと思う人、また今後10GbpsのLAN規格が主流になることを見据えて、対応ルーターを手に入れたいと考える人が増えていることも関係しているのでしょう。北海道など広大な敷地に自宅を構える富裕層からも、Wi-Fiが届かないエリアがなくなったとの声をいただいています」

セキュリティリスクが見逃される日本のホームネットワーク環境

Wi-Fiが進化すれば
最高品質のシステムが求められる

すでにアメリカで販売されている「Wi-Fi 7」対応のネットワーク機器は、今後日本でも提供が開始される予定だ。新たなWi-Fi規格が普及すれば、ネットワークに接続されるデバイスはさらに増えることが予想される。

この点について見解を求めるとローは「家のなかの通信速度とカバーできる範囲、そしてセキュリティがますます重要になるでしょう。そうなったとしても、Orbiシリーズならあらゆるニーズに応えることができる」と答え、実績のあるアメリカでのシーンを対象に、「電波の届きにくい地下室だってありますからね」と微笑んだ。

Wi-Fiが進化すれば最高品質のルーターが求められる

ローが発する言葉には、自社製品や開発力に対する絶対的な自信が宿る。玉石混淆のIT機器業界では、先進的なプロダクトを発表しても、後発メーカーがアイデアを真似し、追随されてしまうのはよくある話だ。しかしローにとって、それはとるに足らないこと。気にする素振りは一切ない。

「我々のアイデンティティは、常に新しく優れた技術を開発し、業界を先導することで確立されてきました。このことこそが成功し続ける秘訣です。これからも技術開発への投資を惜しまず、最新テクノロジーを反映した製品を世の中に提供し続けるというスタンスを変えることはありません」

これまでダイヤルアップ、ISDN、ADSL、光通信、Wi-Fiと主流となるネットワーク通信技術が変わるたびに、革新的なネットワーク機器を世に出し続けてきたネットギア。これからも最新の通信技術のポテンシャルを最大化させる機器を開発していくことが期待される。

Promoted by NETGEARtext by Motoki Honmaphotographs by Daichi Saitoedited by Aya Ohtou(CRAING)