若手ビジネスパーソンの仕事観は、いま大きな変化を迎えている。20〜30代の若く貴重な約3年間をコロナ禍で過ごし、私たちはどう生きるべきか、仕事のあり方や人生の捉え方の変化を否応なく感じる時代の潮目。
株式会社アサインは、そうした20〜30代の若手ビジネスマン向け転職支援サービスを2016年から提供しており、以来毎年2倍成長で成長を続けている。
アサインのシニアエージェント・城後翔汰、石井秀平は 創業まもない時期に同社にジョイン。当初10人ほどだった企業規模から道を切り拓き、現在はチームリーダーとしてそれぞれの担当分野の事業を率いる。高い求心力と確かなビジネススキルで業界に確かな地位を築きつつあるエージェント集団が、毎年2倍成長を続ける背景にあるものとは?
「エージェントに求められるのは確かな実力」アサインが支援にかける本気の姿勢とは
アサインが転職支援で重視するのは、求職者の価値観を軸にした中長期のキャリアプランニングだという。しかし、転職という「点」での成功ではなく、中長期の「線」としてキャリア形成を支援することの難しさは言うまでもない。だからこそ、確かな実力と経験で求職者のキャリアをサポートすることがアサインの形作るキャリア支援だ。「アサインは、『個性や可能性を発揮するサポートを担う』というコーポレートビジョンの下、エージェント事業を展開しています。自らの可能性を信じ、それらを発揮してキャリアを歩みたいと考えている人は少なくありません。
キャリアは自由に描けるものですが、同時に厳しいものでもあります。キャリアを取り巻く環境が大きく変化する昨今、戦略的なキャリアプランをもった上で歩まなければ、望むキャリアを実現することは非常に難しいのです。だからこそ、われわれエージェントにはキャリアの実現をサポートするだけの確かな実力が求められていると考えています」(石井)
現在SEやSIerを中心にエンジニア領域へのキャリア支援を行う城後も「求職者の顧客価値を追求することが重要である」という。一人ひとりが望むキャリアを実現することは、求人とのマッチングだけで叶うほど容易ではない。同じ企業・同じポジションに入社しても、思い描くキャリアはそれぞれ異なると考えているからだ。
だからこそ、アサインはエージェントの育成に余念がない。特徴的な育成システムの一つが「サブミッション制度」だ。
ビジネスパーソンとしての成長も見据えた「サブミッション制度」
アサインのサブミッション制度は、メンバーが仕事の全工数の約20%を事業成長や事業創出に充てるための仕組みであり、ビジネスパーソンとして実力を高め、顧客価値に還元することを目指している。「私はいま、若手ハイエンド特化の転職サイト『ASSIGN』をリードするHRテクノロジー事業のエンジニア採用を担当しています。主に必要なタレントの定義や採用計画策定など組織全体の設計をおこなっています。
このミッションで最も重要なことは、『ASSIGN』というプロダクトを成長させることです。リクルーティング手法が多様化する中、『ASSIGN』は採用企業と求職者の接点を創出すること、そして転職に限らずキャリア形成という長期的な観点で、学習機会やキャリア情報を提供することを目指しています。テクノロジーの力を活かして求職者にトータルなキャリア支援ができるということに、この事業の意義があると捉えています。
また、プロダクトとしての機能性だけではなく、ビジョンを実現し顧客価値を高めること、その先で事業を大きく伸ばすことが求められるからこそ、エンジニアとしてのスキルの高さだけではなく、事業を推進できる人材を採用することがHRテクノロジー事業の拡大に向けて重要です」(城後)
城後は、エージェントとして求職者一人ひとりに向き合うこととは別のベクトルで、サブミッションを通して事業の組織面を支えられていることにも価値を感じているという。
「サブミッションを通じて、事業会社のエンジニアリングに深くかかわっているからこそ、ITスキルをもつ人材のキャリア支援ができると考えています。今後もエージェントとしての実力を磨き続けたいです」(城後)
アサインのシニアエージェント・城後翔汰
石井はサブミッションとして、新卒エージェント事業の立ち上げを担う。現在、アサイン社内では複数の新規事業が立ち上がっており、いずれも事業責任者は経営陣ではなくメンバーが担う。新規事業の責任者は1,000万円の予算をもとに、サービス設計から実行、組織構築、予算の投資計画などすべてを自ら責任をもって推進する。
「新卒を対象にした場合、ファーストキャリアの選択の時点で『価値観からキャリアを描く』ということを浸透させることが重要であると考えています。キャリアの第一歩を踏み出すタイミングで、自らの個性や可能性をどのように発揮するかということに向き合い考える。その先に、自分らしく歩むキャリアが見えてくると考えています」(石井)
転職支援において着実に実績を積み重ねてきたアサインだが、新卒市場は新たな挑戦であると石井はいう。すでに市場自体が成熟しており、新規参入の難易度が高い領域において、どのようにアサインのキャリア支援を届けるのか。
「われわれの支援スタイルを変えることなく、高い事業性をつくっていく。そのためには、新卒と中途それぞれの行動性質が異なる点をおさえる必要があります。新卒時はほぼ全員が就職活動をおこないます。だからこそ、情報共有のハードルが低く、良いサービスであれば友人への紹介が発生しやすいと考えています。顧客価値に立ち返ることが、特に新卒エージェント事業においては、事業成長という観点でもキャリア支援という観点でも重要であると捉えています」(石井)
アサインでは顧客の価値を考え、重んじるという文化が根付いているという。求人との単純なマッチングでは叶わない、求職者一人ひとりが自らの価値観を活かしてキャリアを歩むこと。
そういった顧客にとって価値のある選択をサポートするために、アサインのすべての制度、仕組みは設計されている。その一つであるサブミッションを通して、異なるミッションを担う二人であるが顧客価値を高めるという姿勢は変わらない。
「人」への投資が、顧客価値の最大化に繋がる
アサインはキャリア支援を掲げる企業として、社員のキャリア形成にも投資をおこなうとチームリーダーの二人は口を揃える。「アサインには顧客価値に真摯に向き合う中から生まれた支援方法の変化や新たな挑戦を歓迎する風土があります。社内で新たな取り組みを推進する際には、それを担うポストやチャンスが全社に開かれます。私自身、そういった機会を利用してエンジニア組織の採用責任者としてキャリアを開いていますので、チームメンバーにもそういった機会を積極的に提供したいと考えています」(城後)
「私自身、創業間もないタイミングで入社したからこそ、仲間が増えることによってできることの幅が広がること、そして人のもつ力を強く感じてきました。さらなる顧客価値の追求のためにも、これからのアサインを牽引するような人材の育成に力を入れて、エージェントの枠に留まらずビジネスパーソンとして優秀なメンバーを育てていきたい」(石井)
社員一人ひとりに向き合い、可能性を信じる。エージェントとして求職者へ向き合う姿勢が徹底されているアサインだからこそ、社員のキャリアへの向き合い方も一貫している。機会の多さ、そして多方面に実力を発揮できる環境こそがアサインの強みだ。
可能性に向き合えるか。エージェントしての求められる素質とは
コンサルティングファームや東京海上、野村證券出身者など多彩な経歴をもつメンバーが在籍するアサイン。アサインで輝ける人物像について尋ねると、やはりその答えは明確だった。「自分自身の個性や可能性を信じ、それを最大限発揮したいと考えている方です。自らの個性や可能性を信じることは、それに挑み続けなければいけないため難しさや辛さがあります。ただ、エージェント自身が自分に向き合い挑戦し続けるからこそ、それらを発揮することの素晴らしさを伝えられるのだと思っています」(石井)
アサインのシニアエージェント・石井秀平
「エージェントという職業は確かな実力と経験があってこそ、想いをもった支援を求職者の価値に紐づけることができると思っています。エージェントとしての日々の活動で『いいことを言えた』『自分が正しいと思うことが実行できた』と感じる瞬間が求職者に価値を届けられたということではありません。その言葉や支援を受け取った人の将来が変わっているか、転職を通してなりたい姿に近づけているかが重要であり、転職の先でそれが見えたときに初めてエージェントとしての介在価値があるのです。だからこそ、求職者のキャリアの実現に結び付けられるだけの確かな実力と想いの両輪を持っている方、そうなりたいと思う方と一緒に働きたいと考えています」(城後)
城後翔汰(じょうご・しょうた)◎株式会社アサイン チームリーダー。マーケティング系スタートアップにて人事職でキャリアをスタート。一人ひとりの「価値観」に向き合うキャリア支援に惹かれアサインへ入社を決意。その後IT知見者のキャリア支援に特化し、コンサル・SIer領域のヘッドハンターとして活動。戦略・総合ファームだけでなく、ブティック系ファームなど幅広い企業様とのコネクションに強みを持ち、戦略的に重要な案件のヘッドハンティングを担当。
石井秀平(いしい・しゅうへい)◎株式会社アサイン チームリーダー。大阪大学卒業後、スポーツ業界のグローバルメーカーに入社。しかし既存ブランドではなく自身の力で組織作りに挑戦したいという思いから、創業メンバーとしてアサインに参画。営業経験者のキャリアアップに強みを持ち、若手ハイエンド特化でのキャリア支援、顧客コミュニケーションの設計から運用までを担う。