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2023.08.25

BtoB営業の常識が変わる インテントセールスがもたらす新しい未来

国内で唯一、インテントセールスのサプライヤーであるCrossBorder代表の小笠原羽恭と、営業・人材支援を行うセレブリックスのセールスエバンジェリスト・今井晶也が、これからの営業職のあり方と、求められる人間力について語り合った。


既存の営業概念や手法と大きく異なるインテントセールス


今井晶也(以下、今井):営業活動の効率化や生産性・業績アップにつながるセールステックが次々と登場し、目覚ましい勢いで進化しています。CrossBorderが提供する「Sales Marker」もまさにそのひとつ。インテントセールスという、日本ではまだなじみのない新しい言葉ですね。

小笠原羽恭(以下、小笠原):はい。海外では2017~18年ごろからアメリカを中心に多くの企業で取り入れられています。具体的には、顧客(企業)が何に対して興味・関心をもっているかを分析したインテントデータを活用します。Web検索や特定Webサイトの閲覧履歴など、Web上に存在する何十億もの行動履歴データからその意図(=インテント)をくみ取り、見込み客がもつ課題やニーズ、どういったソリューションやサービスを検討しているのかといった、これまで主にマーケティング領域で活用されてきたデータを、セールス領域でも活用できるようにしたものです。

今井:国内では、CrossBorderが唯一のサービス提供企業とのことですが、なぜ、インテントセールスを広めようと考えたのでしょうか。

小笠原:“数を当たる、足で稼ぐといった営業概念を変え、もっと効率化させたい”という思いからです。きっかけはふたつあり、ひとつは、前職時代に市場のニーズ調査に何カ月も費やしたことで好機を逃し、良い営業戦略を描けなかったこと。もうひとつは、営業職の過酷さから精神を病んでしまう人が多かったこと。営業活動をもっと効率的に行えれば、同じような方々を減らせるのではと考えました。どうすれば商談化率や成約率を上げられるのか。それを突き詰めていった結果、このインテントセールスにたどり着いたのです。

ターゲティングの精度と鮮度を一気に高めるインテントデータの活用


今井:インテントセールスの特徴について教えてください。

小笠原:ニーズのある企業を特定できる、キーマンへ直接アプローチできる、最適なタイミングかつマルチチャネルで営業活動を行える。主にこの3点が大きな特徴になります。

今井:どれも、営業活動においては重要なフェーズですね。ただ、膨大な手間と時間がかかったり、そもそも把握するのが難しかったり、個々の経験値や判断に委ねられる部分が多かったりするなど、課題も多い。そこでインテントデータを活用することにより、効率的かつ合理的に行えるようになる、と。

小笠原:おっしゃる通りです。営業パーソンあるいは自社主観ではなく、“顧客起点”でターゲティングを行うので、これまでには思いもよらなかった新しいアプローチ先が挙がることもあります。

今井:特に新規営業の場合、営業力よりも“見込み顧客のリストをつくる探客力の高さ”が成果に直結するというデータが出ているほど、リストは重要なもの。優れたリストの要件は、精度・鮮度・具体性・絶対数が揃っていることですが、なかでも精度(お客様のニーズとのマッチング度合い)と鮮度(最適なタイミング、リアルタイムであるかどうか)は外せません。インテントデータがあれば、この精度と鮮度を一気に高めることができますね。

小笠原:まさにそうです。結果、無駄足が減って時間や労力をもっと注力すべきところに使えるようになります。また、顧客のニーズの解像度を上げることもできます。例えばSEOに課題を抱えている場合は、コンテンツ量を増やしたいのか、キーワード選定に課題を抱えているのか、それとも課題解決につながるサービスを検討しているのかという細かい内容まで知ることができるのです。そうすると、顧客企業に対して、より響く内容でメッセージを届けることができるようになります。

セレブリックス執行役員、カンパニーCMO 今井晶也

セレブリックス執行役員、カンパニーCMO 今井晶也


最適なタイミングを逃さず有意義な商談を実現


今井:インテントセールスを活用している企業からはどのような反応があるのでしょうか。

小笠原:「ちょうど探しているところだったが、どこに発注すればいいかわからなくて困っていた」「連絡してくれて助かった、ありがとう」と感謝されるケースが出てきていると聞いています。

今井:不要だと思っている商品の営業を受けると迷惑に感じるものですが、ちょうど困っているときに最適な商品を提案されれば、うれしいもの。私も常々、「営業」自体が嫌われるのではなく、「タイミングの悪い営業」が嫌われるのだと感じています。インテントデータに基づいた営業活動ではヒアリングの精度が高まるでしょうし、仮説のレベル、コミュニケーションのレベルを上げられる。自分のことをよくわかってくれていると感じたお客様は自己開示の量が増えるといわれていますから、お客様側から見たときにも良い商談体験になりますね。

小笠原:自社商材の強みが明確、かつさまざまな業界へ横断的に営業活動を行っている企業では特に成果が出やすい傾向にあります。例えば、PR、営業、マーケティング、人材、SaaS系。従来と比較したときに、商談獲得率が2~3倍になったり、MAツールとインテントセールスを組み合わせることで売り上げが3倍近くなったりしたというケースもあります。

新時代の営業職に必要なのは仮説構築力やソリューション提案スキル


今井:これからの時代、こういった新しいセールステックをいかに使いこなしていくかが鍵を握ると考えられますが、その秘訣についてはどうお考えですか。

小笠原:いま行っている100の作業を50に減らすためにはどうしたらいいのかを想像し、考える、つまり理想型を自分の頭のなかで描いていくことかなと思います。また、今までの概念にとらわれずに新しいことにチャレンジしていこう、まずは行動してみようと思えるかどうかが求められるようになっていくと思います。

今井:同感です。「今のままで良いはずがない」「もっと効率的な方法があるのでは」といった懐疑的な方は新しい概念や手法を取り入れていきやすいでしょうね。インテントセールスのようなセールステックと人間力、この2つをかけ合わせた営業活動が必須になるのは間違いないでしょう。人間力の部分では、どのようなスキルが今後は求められると思いますか?

小笠原:仮説を構築するスキルやソリューション提案スキルではないでしょうか。顧客のニーズがどこにあり、それをどう深めてアプローチすればいいのか。いわば「当たりをつける」技術が必要だと思います。

今井:確かに。私自身「Sales is cool」を信条とし、営業はお客様の困りごとを解決するコンサルタントであり、アドバイザーであるととらえています。できる営業は「場がつくれる人」。つまり顧客が相談しやすい場、話しやすい場をいかにつくれるか。まさに仮説構築やソリューション提案スキルは営業が注力すべき部分で、そのスキルを高めることで、営業の介在価値や市場価値が上がっていくことを期待したいです。

小笠原:これからの時代は営業職もデータを使いこなし、顧客のニーズを把握したうえで営業活動を行う――それを当たり前にしたいと考えています。そのためにも、お客様がインテントセールスという新しい概念と手法に慣れ、効果を感じていただくまで伴走していきたいという思いです。
CrossBorder代表取締役 小笠原羽恭

CrossBorder代表取締役 小笠原羽恭


Sales Marker
https://sales-marker.jp/

いまい・まさや◎セレブリックス執行役員、カンパニーCMO。セールスエバンジェリストとして、法人営業に関する研究、執筆、基調講演等を全国で行う。専門は営業、プレゼンテーション、コミュニケーションスタイルと多岐にわたる。

おがさわら・うきょう◎CrossBorder代表取締役CEO。野村総合研究所にて、基幹システムの開発・PM・先端技術R&D・ブロックチェーン証券PFの構築・新規事業開発に従事した後、コンサルティングファームにて、新規事業戦略の立案・営業戦略立案・AIを活用したDXプロジェクトに携わる。2021年、CrossBorderを創業。グローバル規模での市場動向調査・営業戦略立案・事業戦略立案をデータとAIで効率化・高度化することを目指す。

Promoted by CrossBorder | text by Rie Suzuki | photograph by Yuta Fukitsuka | edited by Hirotaka Imai

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