3年前にforbesの「30UNDER30」にランクインしたミーガンは、女性ヒップホップスターの新しいクラスを象徴する存在だ。彼女やカーディ・B、シティ・ガールズ、ドージャ・キャットといったアーティストたちは、以前は男性ラッパーの独占領域であった、堂々としたきわどいスタイルを受け入れている。
ミーガンが「ホッティー」と呼ぶ何百万人もの若い女性ファンたちは、満足することができないでいる。カーディ・Bは「彼女はとても力強くて、とてもセクシー」と言う。「彼女はメガミリオンのミーガンよ」
10年前なら、ミーガンの生々しくしばしば成人向けな歌とは関わりを持ちたくなかっただろう10億ドル（約1300億円）規模のブランドが、続々と参入している。彼女は最近、Nike（ナイキ）、Revlon（レブロン）、Cash App（キャッシュアップ）、Popeyes（ポパイズ）とエンドースメント契約を結んだ。
「ミーガンのようなヒップホップやアーティストが持つ文化的影響力は、比類ないものです」と、Frito-Lay（フリトレー）のマーケティング担当重役ステイシー・タフェットは言う。「彼女とのスーパーボウルキャンペーンは、過去に行った多くのキャンペーンを凌駕し、私たちの期待を上回るものでした」
凡庸なエンドースメントは忘れよう。ミーガンは、自分のスタイルを表現できるキャンペーンにしか興味がない。「私はふりをすることができません」と彼女は言う。「もし、私が自然にその気にならなければ、それを売りたくはないのです」。
例えば、推定200万ドル（約2億6000万円）のチートス・スーパーボウル広告。この広告では、ミーガンとポップスターのチャーリー・プースは一切出演していない。二人は森の生き物に声をあてただけだ。しかし、広告が流れる前の数週間、二人は忙しく動画を投稿し、影響力（彼女はInstagram、TikTok、Twitterで約5000万人のフォロワーを持つ）を使って宣伝活動を行った。
また、Block（ブロック）のモバイルバンキングとクリプト取引製品であるCash Appを売り込むために、彼女は若い人たちに金融の基本を教える「ホッティー」解説ビデオを撮影した。さらに、ファーストフードチェーンPopeyesとの約100万ドル（約1億3000万円）の契約により、ミーガンは特製「ホッティーソース」と、自身のPopeyesレストランのための25万ドル（約3200万円）を手に入れた。「自分のスペースも持たずに、ホッティーに何かを売るつもりはない」。
