Forbes JAPANは、point 0が発行するアニュアルレポートを2021年より制作。そこで生まれる企業同士の化学反応や新たなソリューションに注目している。
以下で、point 0 annual report 2021-2022から一年の変化を示したページの内容を紹介する。
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大きな節目・変化を迎えた3年目
昨年に引き続き、リモートワークやオンライン会議の割合が高い水準で維持された一方で、対面することで生まれる価値も見直されつつある。目的を明確化し必要な人数に絞ったオフラインでの打ち合わせの増加や、オフィスへの出社を再開する傾向を感じた人も少なくないだろう。新しい生活のなかで、特徴的なのはウェルビーイングへの意識の高まりである。移動が減ったことによる運動量の減少や、コミュニケーションの変化により生じる心身への影響が注目されるなか、point 0 marunouchiではトレーニングができる低酸素ルームを新設。仕事と生活が混ざり合うワークライフブレンドというあり方も注目されるなかで、自分に合う働き方を見つけるきっかけになるかもしれない。
また、今年の大きな展開の一つとして、satelliteの急拡大が挙げられる。拠点数は15拠点まで増え、出張者などをターゲットにホテルとの提携も進んだ。また、satellite側からmarunouchiに持ち込まれたソリューションも生まれ、相互作用が見られたのも注目すべき点である。2022年4月からは顔認証システムをsatelliteシステムと統合。satellite利用者がmarunouchiを利用する機会も増え、さらなる発展が期待できる年となった。
point 0という名称には、物事の「再定義」をする、新たな動きの「起点」になる、という意味が込められている。企業や人がオフィスという場を通してつながり、共同の実証実験やワーキンググループの活動を通じて人間中心の働き方、つながり方を模索し、構築していく。参画企業の拡大やsatelliteの開設を通じて、point 0という点から始まった動きは、外へ外へと広がっていくのだ。
2021年7月から1年間におけるpoint 0の変化
低酸素ルームを新設
トレーニングができる低酸素ルームの開設が、今年point 0 marunouchiで起きた最大の変化だと言えるだろう。人々の健康への関心が高まるなか、短時間で高い運動効果が得られる「高地」でのトレーニング環境を再現した低酸素空間におけるフィットネスが注目されている。これを受け、point 0ではダイキン工業社を中心に低酸素空間における実証実験を実施。利用者からは好意的な感想が寄せられた。
上から低酸素ルーム全景、大建工業社の調湿壁材、パナソニック社のスポットライト型プロジェクター、TOA社の音響設備。
2022年4月に開設後、月平均約118人と利用者も上々だ。これに伴い増えているのが、同じ並びに設置されているシャワールームの利用回数である。開設前と比べて約2.8倍。仕事中のリフレッシュに運動しシャワーを浴びる、という新たなワークスタイルが実践されているようだ。
personal roomの変化
個室のpersonal roomでは吸音パネルの設置などのリニューアルが行われたほか、1室を和室にするという実証実験が行われている。また、以前は追加の利用料が必要だったこのブースを無料化したことで、利用率も向上している。コミッティ各社の技術力や知見を結集し、より良い空間づくりのために試行錯誤と実証実験が繰り返されている。
左はpoint 0 marunouchiで実施中の木質培地を用いた植物栽培の実証実験。中央はsatelliteからmarunouchiへ導入となった顔認証付きインクジェット複合機。右はmarunouchiからsatelliteへ導入となった音環境ソリューション(吸音パネル×自然音マスキング)。