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2022.04.28

持続可能な社会の実現に向けてエプソンが推進する「サステナブルデコレーション」とは

エプソンは、持続可能な社会の実現に向け、顧客のもとでの環境負荷低減への取り組みを行っている。今回、店舗装飾の廃棄物削減に貢献する「サステナブルデコレーション」を推進すべく、キーパーソンであるエプソン販売・特販営業本部 商業機器MD部 部長の藤本剛士と、ファッションデザイナー/アートディレクターの鷺森アグリが、その可能性について語り合った。


エプソンは3月24日、エプソンクリエイティブスクエア赤坂を新たにオープンした。

エプソンクリエイティブスクエア赤坂は、エプソンのプリンティング技術によるクリエイティブな発想を喚起する体験型ショールームだ。ショールーム内には、サイン系機種(エコソルベント/レジン/UV)、捺染系機種(昇華転写/ガーメント)、プルーフ系機種(水性顔料)、業務用写真・プリントシステムなど、商業・産業向け大判インクジェットプリンターの幅広い商品ラインアップを一堂に展示している。

また、プリントによる多種多様なアイデア提案を行うディスプレイエリアもあり、顧客にとっての新たなアイデア発見の場を目指す。そのディスプレイの一部を手がけたのが、ファッションデザイナー/アートディレクターの鷺森アグリだ。今回、藤本剛士と鷺森アグリが、これからの時代に求められる持続可能な店舗装飾について語り合った。


藤本剛士 エプソン販売・特販営業本部 商業機器MD部 部長


鷺森アグリ ファッションデザイナー/アートディレクター

大量廃棄物が生じるポップアップストアの課題解決に向けて


藤本剛士(以下、藤本):鷺森さんは、かなり前から店舗装飾の環境負荷低減への取り組みをされてきました。

鷺森アグリ(以下、鷺森):私はファッションをはじめとしたいろいろなクリエーションをするなかで、自分ができる範囲でサステナブルな活動に取り組んでいます。例えば洋服の余った生地を着物に仕立てるなど、生じた廃棄物を違ったかたちで流通させる企画を考えてきました。その取り組みをさらに加速させたのは、ある百貨店のショーウィンドウを装飾したことがきっかけです。かなりの予算を投じ、半年もの時間をかけて準備したのですが、わずか2週間でつくったものすべてが廃棄されるのを目の当たりにし、罪悪感と問題意識が芽生えました。

百貨店さんのさまざまな売り場企画をやっていくなかで、あるとき、環境にもきちんと配慮できる新たな装飾にトライしたいと考え、ご協力いただいたのがエプソンさんとの最初の出会いでした。

藤本:鷺森さんは、ポップアップストアの壁などをすべて布でつくり、終わったらその布をトートバックやアクセサリーにするアップサイクルをされていました。アップサイクルという言葉が広まりはじめたばかりのころです。その取り組みに感銘を受け、お役に立てればと思い、イベントに協力させていただきました。

鷺森:素材を布に変えることが必ずしもサステナブルなわけではありませんが、再利用しやすく、持ち運んで違う場所でも使用できるので、捨てる以外の選択肢もあるということを示したかったのです。エプソンさんに出力していただいたものは、布だからこそのよさがありました。ストア内を仕切る壁としての機能に加え、空間全体の奥行きや立体感が生まれ、表現の幅が広がりました。

藤本:その後は、私たちのほうからも鷺森さんにご協力をお願いするようになりました。2020年にエプソンは、生地にデザインを熱転写させる昇華転写プリンターやガーメントプリンター、UVインク搭載プリンタ―、レジンインク搭載プリンタ―など多くの新製品をリリースしました。それらを発表するにあたって、いままでやったことがない打ち出し方を考えていました。そこで思い当たったのが鷺森さんでした。空間全体のコーディネートができる方なので、適任だと思ったのです。鷺森さんに新製品を使って作品を制作していただき、製品と一緒に陳列しました。ハードウェアのスペックだけでなく、その製品によってこういうものができるという成果物をお見せしたかったのです。

鷺森:素材の改善からスタートしましたが、環境に配慮した無地の素材だけではメッセージが伝わりづらいため、プリントでの表現ができないかと考えました。さらに、プリントの工程で環境負荷を低減したいと考えたとき、エプソンさんの製品はまさにそれを実現するものでした。例えば、昇華転写プリンタ―は印刷する際に水を使わないので排水がなく、普通のテキスタイル印刷と比べて環境負荷がとても低くなります。それに以前は、布に全面プリントをしてから裁断をしていましたが、いまはあらかじめパターンに柄をマッピングしてから必要なところにだけ印刷をするので、生地ロスを削減し縫製コストも下げることができました。


ショールームに展示中の作品サンプル。写真下左側の段ボールは鷺森考案のプロジェクターを入れるケース。

環境負荷低減とデザイン性を両立する「サステナブルデコレーション」


藤本:ここ2、3年、環境負荷の低い材料を使って売り場をつくる動きがありますが、鷺森さんが経験したように、つくったものすべてが廃棄物となって捨てられてしまうことも問題です。なかには、それを深刻に捉えておられる事業者さんもいらっしゃいます。それが関西を中心に事業を展開する阪急阪神百貨店さんです。実は、阪急阪神百貨店さんとは装飾のリユースやアップサイクル、あるいは一部のプリントをプロジェクションに置き換えることで廃棄物を削減する活動に一緒に取り組ませていただいています。実際に阪急うめだ本店で2021年11月から2022年1月までに計4回実施したイベントで映像装飾を活用した実証実験を行ったところ、従来の装飾と比較し、約14%の廃棄物(重量)を削減することができました。

※詳細は、https://www.epson.jp/osirase/2022/220301_2.htm参照。

鷺森:サステナブルな活動を始めた当初は、サステナブルはアースカラーで自然に寄り添うデザイン、というようなイメージが先行していました。

当時はファッション業界の方たちに声をかけても、デザイン表現を制限されたと捉えられたり、意識が高い方たちによる一過性のトレンドだという声もあったりしました。いまは流れが変わりましたが、まだまだ不自由なものというイメージを持つ方は少なからずいる思います。しかし、サステナブルなクリエーションというのはデザインを諦めることではないということを伝えたいです。

藤本:まさにその環境負荷低減とデザイン性の両立を実現するために当社で始めたのが「サステナブルデコレーション」です。イベントを実施するのもこういったショールームを設けるのも、ご来訪いただくお客様にワクワクした気持ちになっていただくためであり、それが失われてはなりません。エプソンにはプロジェクターもラインナップされているので、そういった技術も活用し、空間全体をよりよく演出しながら、環境対策の部分もしっかり整備していきます。サステナブルなプリント装飾だけでなく、プロジェクションでちょっとした驚きや楽しみを入れるのは、エプソンだからこそ提案できるソリューションです。

鷺森:エプソンさんと活動していて思うことは、既存の市場でシェアを争い続けるのではなく、新たな分野にプリント技術を活用することでソリューションを生み出していることです。環境にいいうえに、表現的にも魅力的だという発想の転換をお客様に訴えています。

例えば、いまはキャンプがトレンドですが、アウトドアブランドやお客様には環境意識が高い方が多く、そこに環境負荷低減の素材にプリントしてオリジナルのテントをつくることもできるといった提案をしています。またそのテント素材もポップアップショップの壁のように使用後にアップサイクルできるのではないかと考えています。これまでなかった分野にプリントを広げていくことで、「エプソンさんの活動=環境負荷が低い」というサインになるようにこれからもいろいろな表現に一緒にチャレンジしていきたいと思っています。

藤本:ありがとうございます。それを実現するためには、まず多くの方に関心をもっていただくことが大事だと思っています。売り場や店舗を運営されている方などにこのショールームを見に来ていただき、ぜひ実際のディスプレイをご覧いただきたいです。

鷺森:プリントの機械とデザイナーとは、現状結構遠い距離にあります。間にたくさんの業者さんが入っていて便利な仕組みになってはいますが、それゆえに制限されたなかでデザインしています。こういう場でクリエーターが直接機械を触れられることで、可能性がすごく広がると期待しています。

可能性が広がるという点では、プロジェクターの活用についてもご提案させていただきました。

藤本:以前、鷺森さんに映像のコンテンツを依頼したら、プリントで装飾されたプロジェクターを入れるケースがまずでき上がってきたので驚きました。

鷺森:プロジェクターで売り場をマッピングしたときに、プロジェクターが家電製品とみなされ、隠されてしまうことがありました。それなら隠すだけではなくプリントでデコレーションしてしまおうという発想でした。これまでプロジェクターは施工条件で決められた場所にしか置けませんでしたが、この手法では簡単に設置場所を移動させることができ、また商品を置く什器として機能させ、プリントでサインとして訴求したりと役割を転換し、空間と調和させることができました。

藤本:こういうちょっとした取り組みが大事だと思います。サステナブルデコレーションを広めていくにはエネルギーがいります。お客様にご理解いただくだけでなく、実際に施工などをされる業者さんにもご協力いただき、こうした新たな手法があることを知っていただかなければならないからです。したがって、まずは私たちが伴走し、お客様の理解をいただきながら実装へと結び付けていくことが大事だと考えています。鷺森さんのようなクリエーターと手を組み、志の高いお客様とともに少しずつこの活動を広げていきたいです。

顧客とともに社会課題を解決


エプソンクリエイティブスクエア赤坂は環境配慮型ショールームをコンセプトに、新たな価値を創造していく場と位置づけられている。内装にはカーボンニュートラル材や海洋プラスチックを再利用した天板、廃材をリサイクルした床材など環境に配慮した素材を使用。また、ショールームの天井ルーバーや壁面クロスなどには、エプソンのプリンターを使って出力したプリント材が使用されている。まさにこのショールームそのものが、サステナブルデコレーションを体現する場ともなっているわけだ。

エプソンは今後ショールームを通じて、技術・商品・サービスが生み出す価値を幅広く発信し、クリエーターや顧客とともにさまざまな社会課題の解決に取り組んでいくという。エプソンクリエイティブスクエア赤坂は、業界が注目するスポットとなるに違いない。



エプソンクリエイティブスクエア赤坂

住所:東京都港区赤坂2丁目5−1 S-GATE赤坂山王1F

『エプソンクリエイティブスクエア赤坂』は、商業・産業向け大判インクジェットプリンターの豊富な商品ラインアップや成果物の紹介など、エプソンのプリンティング技術によるクリエイティブな発想を喚起する体験ショールーム。環境配慮型ショールームをコンセプトに、“社会課題解決に向けお客様と共に新たな価値を創造していく場”として位置づけられている。

https://www.epson.jp/showroom/akasaka/


ふじもと・つよし◎エプソン販売・特販営業本部 商業機器MD部 部長。大判プリンターのマーケティングを統括している。

さぎもり・あぐり◎ファッションデザイナー/アートディレクター。2008年に「アグリ サギモリ(AGURI SAGIMORI)」をスタートし、10年に毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞。ファッションだけでなくショーウィンドウや店舗のデザイン、グラフィックや映像制作なども手がけている。


Promoted by エプソン販売 / text by 大橋史彦 / photographs by 三木匡宏 / edit by 髙城昭夫

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