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2022.03.17

「おかき革命! おかきで食料自給率を上げる」。中央軒煎餅の夢が生んだ既成概念を破る製品

中央軒煎餅は、1923年に東京・荒川区で創業した煎餅屋だ。小さな工場から事業をスタートし、現在では埼玉で2つの工場を稼働させ、東京、埼玉、神奈川、広島に直営店をもちながら全国の百貨店やスーパーにも商品を展開している。おかきを通じて日本全国につながっている企業である。

そんな中央軒煎餅が「April Dream」を通じて2021年4月1日に発信した夢は、「おかき革命! おかきで食料自給率を上げる」。おかきの主原料である国産もち米の消費量を増やすことで、日本の食料自給率を上げる、と宣言した。


日本の食料自給率を上げることが、開発途上国を救うことになる


全国展開している企業とはいえ、日本の食料自給率を上げるのは簡単に実現できることではない。代表の山田 宗も「すぐに実現できるとは思っていません」と話すが、その様子は明るく朗らかで、前向きだ。

「“夢”は大きければ、大きいほどいいと思っているんです。もちろん実現することも大事なのだけれど、大きな夢に向かって努力していくなかで得るものが沢山あるはずですから」。

山田が食料自給率を意識するようになったきっかけは、2020年10月に「Kakecco(かけっこ)」を発売したことだった。これはフードロス削減をめざした商品で、おかきの製造過程で止むを得ず発生してしまう「カケ」や「コワレ」を廃棄せずに販売し、社会に貢献しようというコンセプトで開発された。

「カケッコ」という商品名には、「カケをエコに」という思いが込められているという。同年12月からはこの商品の売上高の3%を国際NGOワールド・ビジョン・ジャパン「水と食糧のための募金」に寄付するようになり、飢餓問題への取り組みも始めた。

この事業を通じて山田が再確認したのは、開発途上国の飢餓問題には、日本のフードロスや食料自給率の低さが大きく影響しているということ。また、食料自給率に関連して中央軒煎餅にとってもっとも身近な問題は、主原料のもち米の生産者が高齢化していることだ。

全国的に農家が後継者不足に悩んでいるなか、このまま生産者が先細りになっていけば、さらに食料自給率は低下してしまう。


熱い思いを語る山田。夢として社内共有することで、モチベーション高くプロジェクトを進めることができたという。

「逆の視点から考えると、おかきの消費量をあげてもち米の生産量を増加させれば、生産者さんの暮らしを担保することになり、その結果として、若い労働力を呼び込む力になるかもしれない。つまり、おかきをさらに広めることが、農家さんや食料自給率の問題に貢献できるはず。そう思いたったのです。」


夢の発信が、社員の士気を高めた


では、昨年4月にPR TIMESで夢のプレスリリースを発信してから、実際にどんなふうに動き始めたのだろうか。おかきの消費量を増やすためには、これまでの贈答品中心のラインナップからコンテンツを広げなくてはならない。つまり、おかきを食べるシーンを増やしていく必要がある。そこで目をつけたのが、朝食、軽食、アウトドアに合わせた商品開発だった。

「公の場で大風呂敷を広げてしまったことがいい緊張感へとつながり、従来の2倍3倍のスピードで企画・商品開発が進みました」と、山田は振り返る。現に4月から10月までのわずか半年間で、3つものプロジェクトを精力的に実施した。

「夢を実現するためにとにかく何かアクションを起こさないと、という思いが、商品開発部を中心に社内で少しずつ広まっていったんです。おかげで以前よりも闊達に意見交換がなされるようになり、3つのプロジェクトが生まれました」。

山田が心がけたのは、社員がアイデアや意見を発言しやすい風土をつくること。どんな発言に対しても否定せず、まずは受け入れることから始めたという。

こうして生まれたプロジェクトの第一弾は、「アラレ・ジャンピン!」。シリアルに牛乳をかけて朝食にするように、スープにおかきを入れて食事がわりにする、というアイデアの商品だ。サッと食べられて、かつ、食物繊維豊富な玄米を選び、乳酸菌を組み合わせているので栄養価が高いことを訴求ポイントとした。

この開発に合わせて、商品だけではなく中央軒煎餅の取り組みを世の中に広めるために、noteでの記事の公開を始めた。同時に、「子育てママを応援! スープに入れて食べるあられ」というコンセプトで7月にMakuakeのクラウドファンディングにも挑戦し、さらに多くの人々の興味関心を集めることに成功した。


夢を実現するためにはじまったプロジェクト。社内にも社外にも、さまざまな影響を波及させながら製品化にこぎつけた。

商品を売ることがゴールではない。商品を消費者に届けた先に広がる世界があることを、言葉にして伝え続けたのである。


社外の人を巻き込み、夢の実現を加速させる


その後、9月には「自分で焼いて、味つけする」をコンセプトに「アウトドア・キャンプで楽しむ“CAMP de OKAKI”」を製品化し、10月にはオンラインショップと一部の店舗で販売開始。これは、キャンプで焼いて食べるおかき生地。試作段階で社外の人の協力を得ることで、実現したプロジェクトだった。

「夢を発信して良かったことのひとつは、社外の人たちとのつながりが生まれたことです。夢の実現に向けて行動している私たちの姿に賛同し、消費者の方が応援メッセージをくださったり、協力してくれたりする人たちが集まってきました」と、山田は話す。

「CAMP de OKAKI」では、キャンパーたちが実際に野外で試作品を何度も作って、味見し、良い点や改善点を伝えてくれた。

「『できたてのおかきはこんなに美味しいんだ』といった感想とともに写真が届くたびに、私たちのワクワクする気持ちが増し、楽しみながら開発を進めることができました。」


そして第三弾として発表したのは、もち米のライスコロッケ「揚げたて“モチボール”」。まだ試作段階だが、昨年10月23日(土)、24日(日)に埼玉県内の上里工場で一般向けに感謝祭を開催した際には、2日間限定で「モチボール」を販売しながら、社会へのお披露目を果たした。

この「モチボール」は、もち米生地に素材を練り込んで揚げる生おかきで、トマトやベーコンを生地に練り込んでチーズを入れれば軽食に、抹茶やナッツ、チョコを材料にすればデザートにもなるのが特徴だ。山田によれば「サクサク、モチモチっとした食感がお客様から好評を得ました」ということで、現在、本生産にむけて改良を続けている段階だ。

「2023年に創業100年を迎えます。既成概念にとらわれず常に新しいことにチャレンジしながら、社会問題を解決し、人々を笑顔にしていきたい」。爽やかにそう話す山田の笑顔には、不思議と、周囲を元気にする力があるように感じられた。

April Dream
https://prtimes.jp/aprildream/

Promoted by PR TIMES, Text by Ayano Yoshida, Photograph by Yuto Kuroyanagi, Edit by Tsuzumi Aoyama

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#夢の途中。はじまりは4月1日

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