プラットは、業績の悪いトレーダーをすぐに解雇し、業績の良い者には報酬をはずんだ。ブルークレストの1チームであり、レダ・ブラガ（Leda Braga）が率いていたシステマティック・トレーディング・グループはとりわけ大きな成功を収め、最終的には単独のヘッジファンド会社として分離独立した。これにより、ブルークレストの資産規模が縮小することになった。
期待外れのリターンが数年続いたあと、投資家たちのプラットに対する熱が冷め始めた。投資家たちが重視した問題のひとつが、プラットの資産と、ブルークレストのほかのパートナーや社員の資金のみを運用するブルークレストの自己勘定ファンドだった。
プラットは2015年までに、投資コンサルタントの質問や投資家の手数料引き下げ要求に、苦労して対処したり腹を立てたりする価値はないと判断した。プラットは、ブルークレストが運用していた70億ドルにのぼる外部顧客の資産を返還し、ブルークレストを、自身や同社のパートナーと社員の資金のみを運用する会社にする決断を下した。
大幅に小さくなった資産基盤をもとに、プラットはレバレッジを拡大し、より大きなリスクをとり、好調なリターンを叩き出してきた。普段のプラットは世の注目を集めるのを避けているが、プラットの登場するおかしな動画がネット上に出回った2019年12月にはメディアを賑わせた。動画のなかで、プラットはニューヨークのタクシー運転手に対して、自分は金融業界でいちばんの高額所得者で、フォーブスにも載ったと話している。
