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フォーブス ジャパン編集部 エディター

ファッションを数値化し科学的に証明する、ZOZOグループのプロジェクトチーム「ZOZO研究所(ZOZO RESEARCH)」。同チームは1月15日、同志社大学 桂井麻里衣助教の研究グループとともに、自社グループが運営するファッションコーディネートアプリ「WEAR」のビッグデータを活用し、ファッションアイテム・コーディネートレコメンドエンジンの共同研究を開始することを発表した。

共同研究の期間は2019年1月15日から2020年3月31日までの予定。2018年9月に発表した、九州工業大との共同研究につづき、2度目の共同研究の発表となる。

ZOZO研究所は2018年1月31日に発足した、ZOZOグループの研究機関。「ファッションを数値化する」ことをミッションに掲げ、ZOZOグループが保有する約1億件の購買データ、「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」によって今後蓄積される人体の計測データなどをもとに、人によって曖昧だった「美しい、カッコいい、かわいい」は何なのか、を科学的に解明することを目的にしている。


2018年2月には、研究者3名からなる匿名のチームによる、採寸用ボディースーツ「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」よりも、さらに簡単に低コストで高精度な体型計測が可能となるアイデアを3億円で買い取っている。

今回、同志社大学と共同で行う研究内容は、「着用時のシルエット」が人に与える印象について調べるのが主だという。ZOZO研究所は、つぎのようにコメントしている。

「レコメンドエンジンに関する研究は近年盛んに行われていますが、この研究では『着用時のシルエット』という、これまで考慮されてこなかった部分に焦点を当てます。ファッションは、オーバーサイズ・ジャスト・タイトなどの『着用時のシルエット』によって、大きく印象が変化します。『着用時のシルエット』と人に与える印象の関係を研究し、ユーザーの好みをより正確に把握することができれば、精度の高いレコメンドエンジンの開発へつなげることができると考えています」

この共同研究では、ユーザーごとに「モード」や「フェミニン」など、ファッションスタイルに関する多数のタグが付けられているWEARのコーディネート投稿画像をもとに、タグとコーディネートの関係性をAI(人工知能)が学習。

これにより、ユーザーが投稿したデータに基づいて統計的にスタイルを決めることができるようになるため、ユーザーの感覚に近いスタイルが抽出でき、より数学的にファッションスタイルの分析が可能になる見込みだという。

ビッグデータを活用したデータマイニング、ソーシャルネットワーク解析、マルチメディア処理などをテーマに、さまざまな情報技術の研究実績を持つ、同志社大学 桂井麻里衣助教の研究グループ。今回の共同研究では、ZOZO研究所と桂井麻里衣助教の研究グループ、両者の強みをかけ合わせることで、現在、感覚的に語られているファッションを数値化するための研究を進めていく。

将来的には、自社サービスの検索性向上や、保有データを解析することによるトレンドの発見、より精度の高いレコメンドエンジンの開発など、サービスへの実用化も検討していく予定とのこと。

ZOZO研究所は「感覚ではなく、データに基づいたAIによるファッションとの新しい出会いを創出し、ファッションを楽しむ人を一人でも多く増やすことを目指していく」という。

文=新國翔大

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