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欧州

2026.11.07 09:30

米国のNATO関与縮小、ロシアの「核使用を誘発」する恐れ 通常戦なら欧州が勝つと専門家

ロシア首都モスクワで行われた戦勝記念パレードで、赤の広場を進む核ミサイル。2020年6月24日撮影(Mikhail Svetlov/Getty Images)

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ハーバード大学のウォーレンも、米国がNATOの欧州戦域から手を引く兆候を見せれば、かえってロシアのバルト三国への侵攻計画を加速させ、同時に、征服の早期化を狙って核兵器使用へのハードルが下がることになりかねないとみている。

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そこで筆者はウォーレンに、もしも米国が同盟国を事実上見捨てた場合、残ったNATO加盟31カ国は団結して侵攻を受けた国を防衛し、最終的にロシアを打ち負かすことができるのか尋ねてみた。

「可能だ」というのがウォーレンの見立てだ。ただし「通常兵器による戦争にとどまる限りは」だという。

「これは(ロシアに対する欧州の勝利が)保証されているという意味でも、容易だという意味でも、多大な犠牲を伴わないという意味でもない。だが、結束するのが北欧諸国のみだとしても、ロシアが長期戦を戦い抜いて勝利することはできないと思う」

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フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、アイスランドといった北欧諸国は、最先端の戦闘機や高度な戦車を保有し、NATOの訓練を受けた軍隊を擁している。

「まず考えるべき問題は、ロシアがバルト三国を迅速に制圧し、米国を除いたNATO諸国からの反撃に耐えて占領地を維持できるかどうかだ」とウォーレンは説明した。「率直に言って、それができるという保証はない。バルト三国がロシア軍の進撃を足止めできれば、ロシアは米国と対峙するまでもなく通常戦では敗北するだろう」

「第二の疑問は、戦争が通常戦にとどまるかどうかだ。これを予測するのは、はるかに難しい」とウォーレンは続けた。

「敗北を避けるためにロシアが核兵器を使用せざるを得ないと考える可能性がある。とりわけ、NATO欧州軍がロシア領内に迫っているように見える場合にはそうなるだろう(カリーニングラードなどが考えられるが、地理的な位置関係やスウェーデン・フィンランド両国がロシアに大規模な側面攻勢をかける可能性を考慮すればサンクトペテルブルクも含まれるかもしれない)」

ウォーレンの博士論文『Russian Strategic Nuclear Modernization under Vladimir Putin(ウラジーミル・プーチン政権下におけるロシアの戦略核戦力の近代化)』は、この分野における西側諸国で最高峰の研究論文の一つだ。

ロシアの核兵器使用に関するドクトリンは、もう一つの超大国である米国や、西側の核保有国である英国、フランスが設けている核兵器配備の厳格な制限に比べて、かなり適用範囲が広い。

ウォーレンは、欧州とロシアの間で「文明の衝突」が起こった場合、クレムリンの戦争機構による「核のエスカレーションが起こるリスクが極めて高くなるだろう」と警告する。「しかし、ロシアがそうすることで米国の介入を招くと考えたり、フランスの対応を強く懸念したりするならば、核使用を見送る選択をするかもしれない」という。

「可能性の低いシナリオだと思うが、あり得ない話ではない」

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翻訳・編集=荻原藤緒

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