北米

2026.11.06 11:30

年末商戦に向けた季節労働者の採用が活発化、米国 過去最低の昨年から回復

米ジョージア州アルファレッタにある米アマゾンの配送センターで働く従業員。2022年11月28日撮影(Justin Sullivan/Getty Images)

米ジョージア州アルファレッタにある米アマゾンの配送センターで働く従業員。2022年11月28日撮影(Justin Sullivan/Getty Images)

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米国の小売業者や電子商取引(EC)企業は年末年始の繁忙期に向け、50万人を超える季節労働者を採用する計画だ。他方で、同業界は今年に入ってから数十万人もの正規雇用を削減している。

人材紹介会社のチャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、米大手企業5社は10月までに、前年比26%増となる47万400人の季節労働者を採用する計画を発表した。その中には過去最多となる30万人を雇用する米EC大手アマゾン・ドット・コムや、10万人を採用する米物流大手ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)などが含まれる。この中には、米物流企業GXOロジスティクスの2万2000人、米郵政公社(USPS)の1万人、米物流企業パクソンの7000人は含まれていない。

昨年の10月時点では、各社が発表した季節労働者の数は過去最低を記録していた(UPSは昨年、季節労働者の採用計画を公表しなかった)。今年は雇用機会が回復傾向にあるものの、2024年の66万150人という水準には達していない。

チャレンジャーの報告書は、年末年始に向けて季節労働者を募集している業界(小売、輸送、テクノロジー)が、今年に入ってから既に数十万人もの正規従業員を解雇していることも指摘している。テクノロジー業界(アマゾンを含む)では、今年発表された解雇者数が17万1501人に上り、全業界で最多となっている。輸送業界(UPSを含む)では解雇者数が前年同期比188%急増し、4万4838人に達した。小売業界では、10月だけで3692人の雇用が削減された。これは昨年半ば以降、最大の月間削減数となる。

季節労働者は通常、年末年始の書き入れ時の倉庫管理や受注処理、物流現場の人手不足を補う役割を担う。一方、企業側にとっては、雇用終了日をあらかじめ設定できる上、健康保険や退職金、年金、有給休暇、病気休暇、休日手当などを提供する必要がないため、正規雇用より大幅に人件費を抑えることができる。

季節雇用の動向は、かねてより企業が消費者需要に対して抱く信頼度を示すリアルタイムの指標と見なされてきた。季節的な雇用の拡大はかつて、実店舗での大規模な採用の波を表していたが、2010年代半ばにピークを迎えた後、徐々にECの受注処理センターや物流ハブへと軸足が移っていった。経済全体で見ると、季節的な雇用計画は通常、企業が年末年始を通じて消費支出が堅調に推移すると見込んでいるかどうかを示す指標となる。だが、年末年始の消費が活発化する中でも、雇用の伸びは鈍化傾向にある。

全米小売業協会(NRF)は、今年の年末年始の小売売上高が前年比4.2%増の1兆ドル(約158兆円)に達すると見込んでいる。前年の3.1%増と比較すると、伸び率は拡大する見通しだ。米紙ウォールストリート・ジャーナルの報道によると、米物流コンサルティング企業シップマトリックスは、11月下旬の感謝祭前後から来年1月にかけての繁忙期に配送業者が扱う小包の数は24億個に達すると推計している。前年同期は約23億個で、今期は増加すると見込まれている。

(forbes.com 原文)

翻訳・編集=安藤清香

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