アップルは先行する他社のOLED搭載モバイルPCもひとつの指標としながら、PROLED XDRの画質を独自に磨いてきた。
その視点は、画面全体で明るさや色がそろうユニフォーミティ(均一性)を高めることや、斜めの角度からディスプレイを見た時に映像のバランスや見え方が崩れない視野角制御など多岐に及ぶ。実機で確かめてみると、PROLED XDRディスプレイは屋内外の明るい環境でも光の映り込みが抑えられ、色再現がとても安定している。さらに光の反射や写りこみを抑えるNano-textureガラスのオプションも用意されている。
ユーザーが真正面から見る時だけでなく、複数人で本機のディスプレイを囲みながら、制作したコンテンツのプレビューを確認するような仕事の最前線でも、PROLED XDRディスプレイによる抜群の安定感がものを言う。
アップルが本機の独自性として追求したことは、ただOLEDを採用するのではなく、その画質を徹底的に磨きあげて、プロフェッショナルが信頼を寄せて長く愛用できる「相棒」としてMacBook Proを進化させることだった。
重いタスクを軽快にこなせるM5 Pro/M5 Maxを採用
10月末にアップルがロサンゼルスで開催した発表会の現場で、PROLED XDRディスプレイが開発される舞台裏に少し踏み込んで取材した。
MacBook ProのOLEDは、先に2024年発売のM4搭載モデルからタンデムOLEDを採用するiPad Proのディスプレイを「単に大きくしたもの」ではない。iPad Proで培った知見に基づきながら、MacBook Proの大きな画面とプロ向けの表示要件に合わせて、基礎から専用に設計したという。
そもそもディスプレイというものはサイズが大きくなるほど、全面において明るさや色の均一性を保つことが難しさを増す。アップルは、画素を駆動する酸化物TFTや発光材料の選定から取り組み、外部の製造パートナーとともに、有機材料がガラス上に積もる過程を入念にシミュレーションした。成膜の順序を制御し、状態に応じて微調整を繰り返しながら、その製造工程から開発を進めた成果がPROLED XDRディスプレイなのだ。


