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欧州

2026.11.08 12:40

冷却設備へのサイバー攻撃が欧州で拡大、食品と医薬品の低温物流網を守る6つの対策

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ネットにつながる冷却設備を守る6つの対策

被害が発生してから修正プログラムを適用するだけでは、冷却設備を守れない。企業や政府は、機器の把握、ネットワークの分離、機器の更新、異常の監視、供給業者の責任、官民協力という6つの対策を組み合わせる必要がある。

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(1)機器の棚卸しと可視化:企業は、ネットワークにつながる産業用制御機器、空調機器、冷却機器をすべて洗い出す必要がある。ファームウェアのバージョン、インターネットへの公開状況、遠隔アクセス経路も把握する。存在を把握していない機器は防御できない。

(2)ネットワークの分離とアクセス権限の制限:OTのネットワークを一般のIT環境やインターネットから可能な限り切り離し、アクセス権限を必要最小限に抑える。遠隔アクセスが不可欠なら、利用を厳格に管理・記録し、接続できる時間も制限すべきだ。

(3)旧型機器の更新と安全な設計:安全に更新できない旧型の制御機器は、計画的に交換する必要がある。新たに導入する機器では、設計段階から安全対策を組み込む「セキュリティ・バイ・デザイン」を標準とすべきだ。

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(4)常時監視と異常の早期検知:監視体制の強化も欠かせない。通常と異なる霜取り運転、設定温度の急変、不審な遠隔接続を速やかに検知し、担当者へ通知する仕組みが求められる。物理的な設備を正常に動かし続けるには、制御システムの状態を継続して把握しなければならない。

(5)機器メーカー・保守業者の安全管理:機器の供給業者や保守サービスの提供者にも、サイバーセキュリティーに関する規制の順守を求める必要がある。安全な更新手順と迅速な脆弱性の開示に加え、ソフトウェアの構成部品を一覧化した「ソフトウェア部品表」の整備も重要だ。

(6)官民連携と供給停止を想定した訓練:産業界、食品・農業や公衆衛生の分野別団体、各国のサイバーセキュリティー当局は、脅威情報と有効な対策を迅速に共有すべきだ。冷却設備が停止して低温物流が途絶える状況を想定した訓練も、標準的な実務にすべきだ。

インターネットで確認できた対象機器が53%減、攻撃も減ったのか

インターネット上の公開機器を調査するセキュリティー企業Censys(センシス)は、11月5日に調査結果を公表した。CERT-FRが警告したダンフォスとコープランド/Dixellの2製品群について、外部からアクセス可能な機器を世界規模で調べた。確認されたホスト数は10月9日の6695から11月5日の3124へ減り、減少率は53%だった。

ただし、調査からは機器がインターネット上で確認できなくなった理由までは分からない。所有者が接続を切ったのか、保守事業者が対応したのかも区別できず、攻撃自体が53%減ったことを意味しない。

完全に防げないサイバー攻撃、被害の封じ込めと復旧が決め手

運用面で目指すべきなのは、被害を抑えて設備の稼働を回復させる「レジリエンス」だ。接続機器があらゆる場所に存在する以上、攻撃を完全に防ぐことはできない。小さな事故で収束するか、被害が次々に広がる危機になるかを分けるのは、異常を素早く検知し、被害を封じ込め、運用を復旧し、経験を次の対策に生かせるかどうかだ。

冷却設備を狙うサイバー攻撃の急増は、明確な警告である。軍の補給、食品の安全、医薬品の有効性を支える設備も、すでにサイバー空間とつながっている。冷却設備を他の重要インフラと同じ深刻さで守ることは、将来の課題ではない。今すぐ実行すべき運用上の要件である。コールドチェーンの強さは、それを支える制御機器の安全性にかかっている。

(forbes.com 原文)

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