足りないスキルは外部の専門家に頼る
ハフトは、正社員を採用する代わりに、製造を受託製造会社に委託し、財務モデリングについては外部アドバイザーの助言を受けている。また、広報やSNS、Amazon、TikTokの運用は専門エージェンシーに任せ、法務についても、自身の専門外の領域は外部の弁護士に相談している。
フェラル夫妻は、より大胆な決断を下した。食品小売事業は2人にとって未経験の分野だったため、EC事業を立ち上げる際、常連客で最初の出資者にもなったカリルをCEOに任命したのだ。その後、Crafty Ramenは累計200万食以上を販売し、米国とカナダの6400店舗で取り扱われるまでに成長した。9月の売上高は140万ドル(約2億2200万円)に達している。
クラスノウは、必要なときに他人の助けを求めることの重要性を学んだのが、最大の教訓の一つだと語る。彼女は現在も店頭でのデモ販売を自ら行う一方、事業拡大に向けては、製造・流通パートナーやブローカー、アドバイザーの力を借りている。
目指す事業規模を早い段階で見極める
フェラル夫妻は、食品小売事業に経営資源を集中させるため、レストランを3店舗から1店舗に縮小した。その結果、残った1店舗の運営をミキが単身で担うことになったが、これは彼女が望んでいたことではなかった。この経験を踏まえ、夫妻は、事業を通じて何を実現したいのか、早い段階で明確にしておくべきだと助言する。小規模であれば自由を保ちやすい一方、規模を拡大すれば知名度は高まるが、ストレスも増大する。
ハフトの意見はさらに率直だ。彼女は、他人の会社で働く方が、ゼロから会社を立ち上げるよりも楽だろうと言う。起業すれば問題が止めどなく発生し、その対応に追われることになるからだ。彼女は今では、そうした事態に直面するのは、自身が望んだ道を歩んでいるからこそだと前向きに捉えられるようになったという。退職する前にこうした発想の転換ができれば、これまでの経験は、履歴書に記載された内容以上に、事業の成長を支える力となるはずだ。


