共和党内部からの厳しい声
さらにトランプは4日夜、トゥルース・ソーシャルへの投稿で、「私は候補者ではなかった。もし私が候補者だったら、私たちは圧倒的な勝利を収めていただろう! この件に関心を寄せてくれて感謝する」と述べた。もっともトランプは、ここ数週間にわたって開いた数十回の選挙集会で、自分が候補者だと思って投票してほしいと有権者に呼びかけていた。またトランプは「VETO(拒否権)」という文字が入った赤い帽子の画像を投稿しており、ニューヨーク・タイムズ紙に対しては「私には完全な拒否権がある。だから民主党は私たちのところへ歩み寄らざるを得ない」と語っている。
ヴァンスの発言の他にも、共和党内部からは厳しい総括が相次いでいる。フロリダ州のロン・デサンティス知事は4日午前の記者会見で、今回の中間選挙を「共和党にとっては絶滅級の出来事」と表現した。ニューヨーク・タイムズ紙によると、デサンティスは連邦議会の共和党議員らに対し、ジェフリー・エプスタインに関する機密文書の公開や、連邦議会議員による株式取引の禁止にもっと早く動かなかったことを厳しく批判したという。
また、今回の選挙に不出馬だったドン・ベーコン下院議員(共和党、ネブラスカ州)は同紙に対し、共和党が敗北した「最大の理由」はトランプの不人気と、勝てる見込みの薄い候補者をトランプが強引に推したことにあると指摘した。その例としてベーコンは、スキャンダルまみれのケン・パクストン(テキサス州上院選候補)や、リンゼー・グラム上院議員の死去に伴って政治経験がないまま兄の後任に指名されたダーリーン・グラム上院議員(サウスカロライナ州)を挙げている。
長年の共和党の牙城でも民主党が圧勝
3日の中間選挙で民主党は上下両院を奪還し、ここ数十年のあいだで最大規模となる勢力図の塗り替えを実現した。テキサス州、サウスカロライナ州、カンザス州といった長年の共和党の牙城でも驚くべき勝利を収めている。AP通信によると、4日午前の時点で民主党は少なくとも上院の54議席を確保する見通しとなった。下院でも数十議席で開票が続くものの、民主党が少なくとも228議席を獲得している。
テキサス州では上院選でジェームズ・タラリコ、知事選でジーナ・イノホサが勝利し、民主党として州全体の選挙で30年ぶり以上の快挙を成し遂げた。またカンザス州の上院選でも民主党のアダム・ハミルトンが勝利し、同州から約1世紀ぶりに民主党の上院議員が誕生する。AP通信の調査によると、若年層やヒスパニック系、黒人有権者など多くの主要な有権者層が2024年と比べて左派寄りにシフトしたという。
一方で、アラスカ州やミシシッピ州の上院選など、いくつかの重要な選挙区ではまだ当確が出ていない。AP通信によると、4日も開票作業が続くアラスカ州の上院選では、民主党の元下院議員メアリー・ペルトラが僅差でリードしている。またミシシッピ州では、4日午前の開票率96%の時点で民主党のスコット・コロムが共和党のシンディ・ハイド=スミス上院議員(現職)を50票未満の差でリードしているという。


