②その後の20年間、社会に貢献し続けるためには、どうするべきか。
スタートアップM&A業界が成熟すると、経済合理性だけを追う活動ではなく、経営者の幸福や社会の充実につながる働き方が求められると考えています。そこでは、手数料を軸にした関係ではなく、経営者のメンターとして寄り添い、業界全体を見渡して透明性を高めていく存在が必要になるはずです。そのポジションにいち早く立つことで、私自身の社会寿命も長くできると考えています。
もう一つの予測があります。AIが発達する世の中で、大学の学費や受験というコストを飛び越えた、グローバルに突出した才能を持つ若者たちが増えてくるということです。才能があっても、最初の資金と人脈が必要な局面は必ず来ます。そのような人たちに適切なタイミングで投資できる立場を、今から作っておきたいのです。
和食職人エージェントで積み上げたグローバルネットワークと、M&Aで培った目利き力。この二つが、次世代への投資という社会貢献の基盤になります。彼らと仕事をしながら世界と接続し続けることが、私の社会寿命を90歳まで伸ばすもう一つの設計です。
私のビジネスのフレームワークを一言で言えば「無敵という状態を作る」ことです。そのために未来を予測します。SWOTで自分の強みと弱みを時間軸に引き延ばして分析します。誰も気づいていない変化が来る前に、その場所に立ちます。これをビジネスで繰り返してきました。そして今、同じフレームワークを社会寿命の設計に使っています。
あなたの10年後のSWOT分析を、今日やってみてください。現在の強みが10年後も強みであり続けるか。現在の機会は10年後も存在しているか。そのギャップに気づいたとき、今日何に投資すべきかが初めて見えてきます。意図なき成功は再現できません。戦略とは、偶然を意図に変える作業です。あなたの人生の「無敵」な場所は、どこにあるでしょうか。そして今日、その場所に向けた行動を取っているでしょうか。
無敵とは、最強になることではありません。誰も来ない場所を、誰よりも早く見つけることです。


