【重要】Forbes JAPAN サイトメンテナンスのお知らせ(2026年11月10日(火)18:00〜)

Tips

2026.11.07 14:15

米国で最上級の褒め言葉「クラスアクト」とは。無敵のリーダーを目指すための2つの問い

2022年の第94回アカデミー賞授賞式でクラスアクトの好例を見せたレディガガ/ Getty Images

BRANDVOICE | Paid Program

もっと見る>

エグゼクティブ・プレゼンスは、役割としての質を指す

では、エグゼクティブ・プレゼンスとは何か。端的に言えば、周囲が「この人に任せたい」「この人についていきたい」と感じる状態を、意図して作り出す力だ。例えば、決断すること、場を引き締めること、必要なときに前へ出ること。そして、自分の立場にふさわしい見え方を戦略的に設計すること。会議、交渉、登壇、投資家や取締役会との対話など、「役割」が問われる場面でその真価が試される。

advertisement

ここで大事なのは、クラスアクトが「人格者だ」で完結しうるのに対し、エグゼクティブ・プレゼンスは「で、この人は何を決め、何を引き受けるのか」まで問われるという点だろう。そして、エグゼクティブ・プレゼンスは生まれつきの資質ではなく、後天的に身につけ、構築し、磨けるスキルと戦略だ。クラスアクトも日々の積み重ねで育つが、エグゼクティブ・プレゼンスは役割に合わせて意図的に組み立てられる。ここが、もう一つの大きな違いと言える。

つまり、クラスアクトが見ているのは「人としてどうあるか」、エグゼクティブ・プレゼンスが見ているのは「役割をどう担うか」である。クラスアクトはエグゼクティブ・プレゼンスの質の高い土台になりうる。品格のない人が長く信頼を集め続けることは難しいからだ。ただし、土台があるだけでは家は建たない。ここに、二つの違いが生まれる。

ひとつは、「品はあるが、存在感が薄い人」。

advertisement

感じがよく、誰に対しても丁寧で、場の空気も読める。しかし、会議では全員に配慮するあまり結論が出ない。反対意見は飲み込み、決断は先送りになる。周囲は「いい人」だと思っているが、「この人に任せたい」とまでは思っていない。クラスアクトであることと、リーダーとして見られることの間には、距離がある。

もうひとつは「存在感はあるが、品がない人」。

逆に、場を掌握する力は強いが、部下の前で人を貶める、相手を威圧して従わせる、自分の利益のために配慮を欠く。短期的には人が動くかもしれない。しかし、周囲が抱いているのは尊敬ではなく警戒だ。一見エグゼクティブ・プレゼンスがあるように見えても、そこには安心に基づく信頼が積み上がっていない。

理想は、品格に裏打ちされたエグゼクティブとしての存在感だ。強さと品が両立していると、人は「この人なら信頼できる」と感じる。品格があれば、エグゼクティブ・プレゼンスは威圧ではなく、信頼として働く。

次ページ > 日本のビジネスパーソンへ

文=日野江都子

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事