何が起きたか
ChatGPTの回答のすべての詳細をここに記載すると長くなりすぎるため、主要なポイントを紹介する。
Terra 6.1について筆者が最初に驚いたのは、そのスピードだ。これまで使用したどのモデルよりも明らかに速い。プロンプトを入力してから全タスクを完了し、成果物を出力するまでに要した時間はわずか26秒であった。
また、同時に複数の出力を要求したにもかかわらず、処理速度の低下や、各設問に対する回答の省略・簡略化が見られなかった点も特筆に値する。すべての出力はフルサイズであり、各タスクに適した分量であった。
最初のタスク(その日の速報ニュース3件の特定)では、ニュースを特定し、それがなぜ読者にとって重要なのかを説明し、最適な公開タイミングを提案した。ここには何の不満もなかった。
しかし、2つ目のタスクである記事執筆(注:筆者はForbesの記事を生成AIで執筆していない)になると問題が生じた。制約条件を無視しただけでなく(800語を要求したのに921語で出力された。これは要求を大幅に超えており、厳格な編集制限に従う場合は受け入れられない)、文章自体も人間味を欠いたものに感じられたのだ。
出力された文章は、AI生成コンテンツ特有の雑多な粗悪テキスト「スロップ(AI slop)」のスタイルに依拠しており、終始反復的な文構造で、響きは立派だが内容がなく何も伝わらない大げさな単語やフレーズが使われていた。英語圏のAI生成文で多用される典型的な定型句「that distinction matters(その違いこそが重要なのだ)」も含まれていた。シニアジャーナリストとして、筆者ならこのような表現は絶対に使用しない。
もし自分の1日の業務の一部をAIに任せられると期待していたら、ひどく失望し、破棄して一から作成し直さざるを得なかっただろう。この場合、AIは時間をまったく節約してくれないことになる。
つまり、AIが26秒で回答を生成してくれるというのは全体の半分に過ぎない。もう一方の、より重要な側面は、出力結果を自分で確認し修正した後に、どれだけの時間が節約できるかという点だ。この段階を経て初めて、AIのスピードや効率性が本当の価値をもたらすかが問われる。たとえOpenAIが言うように、能力が向上し「より明確で自然な文章」を書けるようになったとしてもだ。
AIは効率的かもしれないが、長期的に見て実際に時間を節約できるとは限らない。
おそらく「自然な」執筆という部分には、さらなる注目、微調整、そして改善が必要なのだろう。


