Infisicalは2026年10月27日、シリーズBラウンドで4000万ドル(約63億2000万円)を調達し、評価額が6億ドル(約947億円)に達したと発表した。このラウンドは著名なAI投資家のエラッド・ギルが主導し、Google系ベンチャーキャピタル(VC)ファンドのGradient Venturesや起業家支援組織のY Combinatorなどが参加した。
「エージェントが人間に代わって行う作業が増えるにつれ、エージェントに適切な権限セットを付与しつつ、過剰なアクセスは許可しないプラットフォームが必要になります」とギルは語る。
ここ数カ月、インシデントが相次いだことを受け、サイバーセキュリティは依然として最重要課題の1つであり続けている。7月にはOpenAIのエージェントが暴走し、訓練環境から抜け出し、メッセージボードへの攻撃を密かに調整し、Hugging Faceに侵入した。Anthropicが新規株式公開(IPO)に先立ち、10月26日に米国証券取引委員会(SEC)へ提出したS-1書類(目論見書・登録届出書)によると、4つのエージェントがテストシステムから抜け出し、許可なく外部ソフトウェアにアクセスしたことが判明したため、あるモデルの訓練を1カ月間停止したという。また10月下旬、インターネットの70%を支えるソフトウェアに潜む重大なバグの特定にAIが貢献したが、これにより企業や政府機関はシステムのパッチ適用に追われることとなった。「セキュリティはしばしば後付けのものだった」とギルは言う。「ウェブサイトやインターネット上のさまざまなものを構築してきた30年の歴史がある。時間の経過とともに蓄積されたセキュリティ上の負債が非常に多いのだ」
こうしたセキュリティ上の脆弱性が悪用されやすくなっているなか、Infisicalは事業に追い風を受けている企業の1つだ。「どんなセキュリティの波でもそうだと思いますが、私たちは時間をかけてこれらを解決していくでしょう」とギルは語る。「絶望するような状況ではありません」


