2点目の大きな変化は、8.5インチの有機EL「Super Retina XDRディスプレイ」の採用だ。HDR(ハイダイナミックレンジ)映像の明暗差を豊かに描き、暗い場面の黒を引き締めながら、光の輝きや色彩を鮮やかに再現する。
バックライトが不要な有機ELは、iPad mini本体の薄型化にも貢献している。厚さは従来モデルの6.3mmから5.4mmへ、0.9mm薄くなった。質量もWi-Fiモデルは293gから255gへ、Wi-Fi+Cellularモデルは297gから263gへ軽量化されている。
そして3点目の大きな変化が、iPadシリーズ初となるIP67等級の防塵・耐水性能を持たせたことだ。水濡れへの耐性は使用条件によって変わり、完全防水を意味するものではない。それでも、屋外の雨や作業中の水しぶきなど、iPadを持ち出す際に気にかけるべき要素が1つ減る。
ディスプレイの画質を高めるだけでなく、本体を軽くして持ち歩きやすくし、防塵・耐水設計によって使える環境も広げる。個々の仕様をつなぐと、iPad miniの機動性をさらに高めようとする方向が見えてくる。
仕事現場での活用を支える管理と共有の仕組み
仕事でPCやタブレットを使う場合、性能や携帯性に加え、組織として安全に管理できることも欠かせない。
アップルは今年の4月14日に、デバイス管理などの機能を統合した法人向けプラットフォーム「Apple Business」の提供を始めた。端末の設定やアプリの配布をまとめて管理する仕組みは、企業がAppleデバイスを業務に組み込むための土台になる。
このApple Businessは、これまでデバイスの自動登録やアプリの一括購入などを担ってきた「Apple Business Manager(ABM)」のコア機能を取り込み、法人向けサービスやサポートを一元管理できるように拡張・統合した新しいプラットフォームとして位置づけられる。従来のABMで提供されていた管理対象アカウントの発行やデバイスを組織にひも付ける機能などは、この新しいプラットフォームに継承された。
組織が管理するiPadでは、Apple Businessで用意した管理対象Apple Accountと、サードパーティ製のMDM(モバイルデバイス管理)による設定を組み合わせることで「共有iPad(Shared iPad)」機能を利用できる。


