ロシア軍がこの種のドローンを使い出したことは、ほかのソースも追って確認した。9月11日にはロシア国営のタス通信が、国産のFPVドローン「ノブゴロドのバンダル公(KVN)」にマイクが搭載されるようになったと報じ、このセットアップが正式に公表された。KVNはロシア軍で最も広く使われている光ファイバー誘導式FPVドローンで、月産数は5万機超にのぼると伝えられる。
KVNの製造元であるウシュクイニク科学生産センターのアレクセイ・チャダエフ最高経営責任者(CEO)はタスに、マイクの搭載によってドローンを露出させる必要がなくなったと説明している。
「マイクがあって、エンジン音を聞き取れるのなら、ことは簡単です。ドローンは草むらや低木の茂みの陰に着陸し、人目につかないようにする。音が聞こえたら発進し、目標を見つけて攻撃すればよいのです」
チャダエフによれば、当初は少数のKVNにだけマイクを搭載する予定だったが、現在は製造するすべてのKVNにマイク入力端子を備えさせ、必要に応じて簡単にマイクを追加できるようにしているという。
それからわずか1カ月あまりあとの10月17日、ウクライナのFPVドローンメーカーであるPtashka Drones(プタシュカ・ドローンズ)は、同社の光ファイバーFPVドローン「プタシュカ(小鳥)」シリーズの全機種にマイクを装備させたとテレグラムのチャンネルで明らかにした。
同社によると、この改良でプタシュカは「待機」(待ち伏せ)モードで運用できるようになった。操縦士はこのモードで、ドローンから20~30m離れた場所の大きな話し声や、50~100m離れた場所の軽量車両、最大200m離れた場所の重量級装備を探知できるという。
これほどの感度なら、監視対象の道路からある程度離れた地点に駐機させておくことができる。同社はさらに、1人の操縦士が複数の待ち伏せ攻撃ドローンを制御できる「マルチ・ジュドゥン」と呼ばれる機能も提供している。これは、操縦士が1機のマイクで音を聴きながら、ほかのドローンが検知した音も視覚的な表示で確認できる仕組みだ。いずれかのドローンが近くで大きな音を検知したら、操縦士はそのドローンに切り替える。そこからの音を聴いて車両の接近を確認できれば、ドローンを離陸させて攻撃する。


