テザーとサークルが資産を凍結、元CEOも対応を評価
バイナンスの元CEO、チャンポン・ジャオ(趙長鵬)はXに「バイナンスがハッキングされたように見える」と投稿した。ジャオは、テザーによる約9億7100万ドル(約1534億円)、サークルによる約8億2300万ドル(約1300億円)の迅速な資産凍結に謝意を示した。現在はバイナンスの取引所事業を運営していないが、株主として「利用者の資金はすべて補填されると期待している」と述べた。
ステーブルコイン「USDT」を発行するテザーのCEO、パオロ・アルドイーノは、15億6700万USDT超(約2476億円)を凍結したと説明した。ジャオが挙げた約9億7100万ドルはイーサリアム上での凍結額で、アルドイーノの発表額には他のブロックチェーンで凍結した資産も含まれる。
ステーブルコイン「USDC」を発行するサークルのCEO、ジェレミー・アレールは、法執行機関と協力して8億USDC超(約1264億円)を凍結したと明らかにした。サークルによる凍結額について、ジャオは約8億2300万ドル、アレールは8億USDC超と、それぞれ述べている。
テザーとサークルが公表した凍結額の合計は、23億6700万ドル(約3740億円)を超える。バイナンスが発表した凍結総額約30億ドル(約4740億円)には、テザーとサークルが凍結した資産も含まれる。両社は事件の発覚後、速やかに対応した。
約2244億円相当のビットコインは19の送金先で動かず
暗号資産分析企業クリプトクアントの調査責任者フリオ・モレノの報告によると、バイナンスのウォレットから1万8270BTC(約2244億円)が19の新しい送金先アドレスへ移された。モレノが追跡したのは、今回盗まれた暗号資産のうちビットコインの移動である。
19のうち17のアドレスには、それぞれちょうど1000BTC(約123億円)が置かれていた。モレノの投稿時点では、19のアドレスから資金は移動していなかった。モレノは「中央集権型取引所、ブリッジ、ミキサーのいずれにも送られていない」と分析した。ブリッジは異なるブロックチェーン間で資産を移す仕組み、ミキサーは送金履歴の追跡を難しくするサービスを指す。
※編注:ビットコインは価格が変動するため、円換算額は評価時点によって異なる。1万8270BTCの約2244億円は流出時の推定評価額を円換算した。1000BTC、1万5000BTC、7000BTC、1816BTCは、SAFU基金の評価額から算出した1BTC=約1232万円を共通の参考価格として換算している。過去の盗難事件に付した円換算額も、事件当時の価格ではない。


