経営・戦略

2026.10.30 19:15

「防犯×AI」で経営支援へ 監視カメラの可能性を広げる成長戦略──ブレイクスルー企業100(第7回)セキュア

株式会社セキュア 代表執行役員 CEO 谷口 辰成

株式会社セキュア 代表執行役員 CEO 谷口 辰成

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セキュア(4264 東証グロース)は、監視カメラや入退室管理システムの導入から、AIを活用した画像解析までを手がける企業だ。顔認証による入退室管理では国内トップシェアを誇り、オフィス、工場、学校、ジムなど市場ニーズは急増。これまでに1万4000社以上への導入実績をもつ。
国内の監視カメラ・システム市場は、2025年度の約2500億円から30年度には約4400億円へと拡大する見通しだ。成長市場を背景に、同社の売上高も2021年12月の上場時の33億円から、25年12月期には68億円とほぼ倍増。近年はM&Aや大手企業との提携を積極的に進め、26年12月期は売上高82億円、営業利益6億円を見込む。
同社が目指すのは、監視カメラを単なる防犯設備ではなく、企業の経営課題を解決するための道具へと変えることだ。AIによる画像解析を活用し、工場の品質管理や店舗の動線分析、商品の欠品検知などに用途を広げている。監視カメラの新たな可能性を、いかにさらなる成長につなげていくのか。代表取締役社長の谷口辰成に聞いた。

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――上場から約4年で、売上高はほぼ倍になりました。これまでの成長を振り返って、最も大きな変化があったのはいつでしょうか?

谷口辰成(以下、谷口): やはり21年の上場です。かつて監視カメラの映像は、VHSなどのビデオテープに録画され、事件や事故が起きた際に見返すのが一般的でした。そして空調や照明と同じように、建物に設置する「建築設備」のひとつとして発展してきたのです。しかし、映像をパソコンなどにデータとして保存できるようになると、テープを巻き戻さなくても、日時を指定して必要な場面をすぐに確認できるようになりました。私たちは2010年頃から、こうしたデジタル化によって映像の活用範囲が広がると考え、監視カメラを単なる防犯設備ではなく、企業の経営課題を解決するためのビジネスソリューションと位置づけました。

上場前は中小規模の案件が中心でしたが、上場を機に大企業・大型案件の獲得へと大きく舵を切ったんです。スタートアップが大企業と対等にビジネスを進めるには、その商習慣を理解する人材が必要です。そこで、東京海上やKDDIなどの大企業で活躍してきた人材を経営陣に迎え入れました。スタートアップと大企業では、いわば「村が違う」。その村の流儀を知る人の力が必要だったのです。同時に組織を一気に拡大しました。営業人員は上場時20~30人から、現在は100人体制になっています。

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真下智子=文 写真=Kyo Aihiro 編集=川上みなみ

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