欧州

2026.11.04 16:15

ディープテックが死の谷を越える「新常識」──トップVCが明かす研究室のロマンを産業へ変える方法

大学関連の技術シーズなどに投資する有力VCが議論した(主催者提供)

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ファンドの10年は短すぎる、必要な「忍耐資本」

では、溢れる論文や技術のなかから何を選び取るべきなのか。チャン氏は自身の投資哲学をこう語る。

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「毎年数千のプログラムを観察してきた経験を通じて初めて、技術的・財務的に『実行可能な道筋(Feasible Pathway)』を見抜く嗅覚が養われる」

事業化までに10年以上の歳月と巨額の資金を要するディープテックにおいて、一般的なファンドの運用期間(10年程度)は短すぎる。「真に必要なのは、短期的なリターンを追う資本ではなく、開発の困難を共に乗り越える『忍耐資本(Patient Capital)』だ」とチャン氏は訴えた。

「研究室のロマン」を脱する覚悟

課題逆算型のチーム形成に、官民連携による政府調達(防衛や宇宙でのファーストトラック)を通じた初期市場の創出、大企業によるM&A、そして「忍耐資本」の集積。これらの要素が結びついたとき、日本発のイノベーションは「研究成果」を超え、世界を動かす巨大な産業へと結実する。

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技術という芽を社会の現実のなかで育て上げ、確かな「製品」として世界へ届ける──。VCを中心とする日本のディープテックエコシステムはいま、研究室のロマンを脱し、新産業を創出する本気の覚悟を問われている。

文=高杉明

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