ビットコインなどが下落、専門家は何を問題視したか
資産流出の報道を受け、暗号資産の価格も下落した。10月29日午後6時30分すぎ、ビットコインは2.6%、イーサリアムは3.4%下落した。旧称バイナンスコインのBNBは約7%下落し、3銘柄の中で下落率が最も大きかった。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ジェームズ・セイファートは「ホットウォレットから資金が抜き取られることは、暗号資産業界では珍しくない」とブルームバーグに語った。ホットウォレットは、インターネットに接続されたウォレットを指す。セイファートは「ただ、最大手の取引所で今回ほどの規模なら深刻なハッキングになる」と述べ、「明らかに印象が悪い。同様の事件が立て続けに起きている」と指摘した。
過去のハッキングでは暗号資産の不正発行や多額の損失が発生
2022年には、バイナンスの取引所本体ではなく、BNBチェーンの「BSC Token Hub」が攻撃された(公式資料)。BSC Token Hubは、異なるブロックチェーン間で暗号資産を移動させる仕組みだ。攻撃者は当時約5億7000万ドル(約901億円)相当の200万BNBを不正に発行した。運営側の介入によって、攻撃者が持ち出せた資産は約1億1500万ドル(約182億円)に抑えられた。
ビットゲットで約613億円の被害、経営トップは回収を期待せず
暗号資産取引所ビットゲットは2026年9月、ハッキングで約3億8800万ドル(約613億円)を失った。凍結できた資金は約110万ドル(約1億7400万円)にとどまった。ビットゲットのCEO、グレイシー・チェンはCNBCに対し、多額の資金を回収できるとは考えていないと語った。
ポリマーケットも攻撃を受け、国際版の取引を一時停止
2026年10月29日には、将来の出来事の結果を予想して取引する予測市場「ポリマーケット」も攻撃を受けた。ポリマーケットは国際版の取引を一時停止し、影響を受けた利用者には損失を全額補填すると発表した。暗号資産専門メディアのThe Blockによると、利用者のウォレットから約260万ドル(約4億1100万円)相当の暗号資産が奪われた。


