アジア

2026.10.31 14:15

世界初のゲーミングチェアは中国江蘇省で開発、製造された

Boulies Master Rex 2026の張地は通気性のあるファブリックとなめらかな肌触りのPUレザーの2種。色はチャコールグレーやアッシュグレー、コモ、ブラックの4種。シックで落ち着いたデザインが特徴

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中国ではイスの生産拠点としては、浙江省湖州市安吉県が大きな役割を担っていることが知られている。この地域はもともと竹細工や竹家具の産地で、その後、自動車産業のシート製造技術が集積したことで、世界的な生産拠点へと発展したという。

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ゲーミングチェアの生産は江蘇省が起源とされるが、浙江省安吉県でも2015年頃からゲーミングチェアの工場が現れ、2020年頃からは産業の大規模な移転が進んだという。

現在は、前出のDXRacerやシンガポール発のゲーミングチェアブランド「Secretlab(シークレットラボ)」などの主要ブランドも、浙江省安吉県で生産されている。同県は、ゲーミングチェアだけでなく、多様なイスを手がける工場も集まる産業集積地なのだ。

中華ガジェットレビュアーとして「あーる」さんが活動を始めたのは、学生時代の2010年代のことだった。原点はポータブルオーディオへの興味にあったという。

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当初は中国のオーディオメーカー「FiiO」の新製品情報を日本語に翻訳し、「kakaku.com」の掲示板に投稿することから始まり、その後、2014年7月に自身のブログを開設。同年後半には中国の通販サイト「GearBest」との提携を機にレビューを本格化させた。

「実機を日常生活で使い込んだうえでの公正な評価」が自身のレビューの特徴と語る「あーる」さんは、2016年から中国の深圳にある複数のガジェットメーカー本社を訪問し、経営陣へのインタビューを実施しており、日本のガジェットブロガーでは数少ない現地取材の実績を持つ。

「かつては『怪しい通販サイトで買う珍しい製品』という位置づけだった中華ガジェットが、2018年2月に日本初の発表会を開いたOPPOや、2019年12月に日本参入したXiaomiといった大手スマホメーカーの品質向上と日本市場への正規参入によって、一般消費者が店頭で購入できる『大衆化』した製品へと変貌を遂げました。

現在の中国メーカーは、廉価モデルから、ライカやハッセルブラッドと共同開発したカメラを搭載する超高級機まで幅広く展開しています。日本でも、折りたたみ型には30万円を超えるモデルが登場しました。また、ここ3年から4年でミニLEDディスプレイを搭載した高品質なモニターが登場するなど、製品全体のクオリティは飛躍的に向上しています」

前バージョンにはなかった機能として、PC使用時に肘などを置くアームパッドが360度回転可能で、上向きに20度傾けられるようになり、フィット感を調整できる
前バージョンにはなかった機能として、PC使用時に肘などを置くアームパッドが360度回転可能で、上向きに20度傾けられるようになり、フィット感を調整できる

こうした中国企業が採用するグローバル戦略の新たな潮流と今後のガジェット市場の展望において、特に注目されるのは、最初から中国国内の熾烈な価格競争(レッドオーシャン)を避け、所得水準の高い海外市場のみをターゲットとする企業戦略の定着であると「あーる」さんは語る。

これらの企業は、AmazonなどのECプラットフォームや配送代行業者を駆使することで、自社で物流網を持たずともグローバルな販売を可能にしているのだという。

そして、その戦略をまさに地で行くのが、冒頭で紹介したBouliesなのである。

文=中村正人 写真提供=Boulies

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