AI(人工知能)関連銘柄への資金流入が続くなか、ビットコインは今年苦戦を強いられている。イーロン・マスクは、迫りくる淘汰と再編の局面を「小魚(グッピー)レベル」と表現し、市場の警戒感を強めている。
ビットコイン価格は2025年の高値である1ビットコイン=12万6000ドルから急落したものの、難局を耐え抜き、8月には6万ドル未満の安値から8万ドル超まで反発した。市場のトレーダーたちは、世界的な金融資産の流入を見据えた歴史的な強気相場の到来を視野に入れている。
そして今、AIをめぐる悪夢がビットコイン価格にとって突如現実味を帯びるなか、中国の国家支援を受けた投資家からなるいわゆる「国家隊」が株式市場に資金を注ぎ始めた。これは救済策の前触れとなる可能性があり、一部ではビットコイン価格を過去最高値へ押し上げる可能性があるとみられている。
中国株式市場の急落では、本土市場および香港市場の合計で2026年5月の高値以降、約2兆4000億ドル(約379兆円)を失った。下落を主導しているのはAIおよび半導体企業の売りで、報道によれば、中国当局は、政府系ファンドや大手証券会社で構成されるいわゆる「国家隊」を動員し、株式を買い入れるとともに、投資家が市場からさらに資金を引き揚げるのを思いとどまらせようとしている。
「国家隊の焦点は、株式市場を安定させ、システミックリスクの防止を支援することにある」と、マッコーリーの中国担当チーフエコノミスト、ラリー・フーはサウスチャイナ・モーニング・ポストが報じたコメントで述べた。「持続的な市場上昇はなお内需の回復に左右される。それは、北京が成長を輸出に頼れなくなった時点で訪れる可能性がある」
マッコーリーのアナリストらは、中国の国家機関が今月、上場投資信託(ETF)やその他の投資商品を255億ドル(約4兆300億円)相当購入したと推計している。買い入れペースは、ドナルド・トランプ米大統領が2025年4月に打ち出した関税の「解放の日」以降で最も積極的な水準だ。
「株式市場はその後、投機的な狂乱相場へと変貌した」と、北京を拠点とするファンドマネジャー、ドン・バオジェンはロイターに語った。「そして今、そのバブル崩壊を目の当たりにしている」
米国でも同様にAIバブルが崩壊するとの懸念から、過去3年間で経済をますます下支えするようになった米国のテクノロジー株に対する「救済」が行われるとの予測が出ている。



