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2026.10.30 17:15

新型メルセデスCLA試乗 AIと走る知床400キロの圧倒的静寂

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野付半島から知床峠へ

2日目は、野付半島に寄った。全長約26kmと日本最大級の砂嘴(さし)を進むと、立ち枯れたトドマツで知られるトドワラへ、水の上に木道が延びている。かつては白い骨のような枯れ木が一面に立ち並び、「この世の終わり」とも例えられた場所だ。昔から、その荒涼とした景色に一度身を置いてみたかった。

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野付半島の内側は、浅い野付湾をはさんで本土と向き合っている。干潟と湿地の向こうに、林が低く細い帯のようにずっと続いている。(筆者撮影)
野付半島の内側は、浅い野付湾をはさんで本土と向き合っている。干潟と湿地の向こうに、林が低く細い帯のようにずっと続いている。(筆者撮影)
砂嘴(さし)の草原では、エゾシカが草をはんでいた。野付半島と野付湾は、水鳥が集まる湿地として、ラムサール条約の登録湿地にもなっている。
砂嘴(さし)の草原では、エゾシカが草をはんでいた。野付半島と野付湾は、水鳥が集まる湿地として、ラムサール条約の登録湿地にもなっている。

現地のガイドが語る野付半島は、かつて美しい花が咲き乱れる自然の豊かな場所だったという。江戸時代の中ごろまではトドマツやカシワの原生林があったが、地盤が沈んで海水が入り込んだために立ち枯れた。いまでも海水に半ば浸かりながらなお根を下ろす草木の姿は、自然の力強さそのものだ。やがて温暖化で海面が上がれば、こうした海辺の湿地と草木は失われていく。

昼は羅臼で海鮮丼を食べた。羅臼は、羅臼昆布の産地だ。

冬の根室海峡には、流氷とともにオホーツク海から栄養に富んだ水が入り込み、氷が退いた春にはプランクトンが一斉に増える。豊かな海が育む食材を味わうのも、知床の旅の楽しみだ。

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羅臼で昼に食べた海鮮丼。マグロやエビ、イクラにカニも。味噌汁と小鉢が付く。羅臼は日本を代表する豊かな漁場であり、厚く育つ羅臼昆布の産地としても知られる。
羅臼で昼に食べた海鮮丼。マグロやエビ、イクラにカニも。味噌汁と小鉢が付く。羅臼は日本を代表する豊かな漁場であり、厚く育つ羅臼昆布の産地としても知られる。

羅臼からは、CLA 200 with EQ Technologyに乗って知床峠を越えた。標高738mの峠では、正面に羅臼岳がそびえる。冬は通れなくなるため、日本一開通期間が短い国道としても知られる道だ。EVは床下に電池を積むぶんハイブリッドより重く、その重さで車体は安定する傾向がある。後輪を駆動するモーターには2速のトランスミッションを組み合わせ、発進時の力強さと速度を上げたときの効率を両立する。

峠の上りでも力に余裕があり、そしてエンジン音はない。疾走感に身を委ねながら、鳥の声に耳を澄ませる。

CLA 200 with EQ Technologyは床下に58kWhの電池を積み、一充電で525km(WLTP)を走る。日本仕様の急速充電はCHAdeMOで最大100kWに対応。ブレーキ・バイ・ワイヤを採用し、回生ブレーキと摩擦ブレーキを滑らかに切り替える。
CLA 200 with EQ Technologyは床下に58kWhの電池を積み、一充電で525km(WLTP)を走る。日本仕様の急速充電はCHAdeMOで最大100kWに対応。ブレーキ・バイ・ワイヤを採用し、回生ブレーキと摩擦ブレーキを滑らかに切り替える。
緑の稜線をなぞるように、道が大きく弧を描きながら海の方へ下っていく。峠をひとつ越えると、景色は森から海へと一気に入れ替わる。
緑の稜線をなぞるように、道が大きく弧を描きながら海の方へ下っていく。峠をひとつ越えると、景色は森から海へと一気に入れ替わる。
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文=青山 鼓 写真= 安井 宏充

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