個人アカウントで動くCopilotは、OneDriveやTeamsを自動で横断しない
Copilotを個人のMicrosoftアカウントで使う場合は事情が異なる。メールやTeamsのチャット、会議のトランスクリプトから学習する仕事の分析情報は、職場または学校アカウントでサインインした場合に限られる機能だ。
個人向けのCopilotが学習の材料にするのはCopilotとの会話で、設定にある「マイクロソフトの使用データ」をオンにすると、Bing、Edge、MSNの利用データも使われる。無償版の個人向けCopilotには、法人向けのMicrosoft Copilotのように、OutlookやOneDrive、Teams、SharePointを自動的に横断して検索する機能は、通常備わっていない。
2026年8月公開の新しいCopilotアプリ、保存済みメモリーは手動で削除
2026年8月18日に提供が始まった個人向けの新しいCopilotアプリ(Web版、デスクトップ版、モバイル版)には、法人向けとは別のメモリー機能がある。使わない場合は、「設定」の「個人用設定」にある「保存されたメモリ」をオフにする。
法人向けで「チャット履歴と仕事の分析情報」をオフにした場合とは異なり、個人向けではオフにしても保存済みのメモリーは自動では削除されない。削除するには、「設定」から「個人用設定とメモリ」を選ぶ必要がある。
学習データには使わないが、蓄えた記録は組織の管理者が検索できる
マイクロソフトは、Copilotが集めるデータはすべて機密として扱われ、共有されることも、自社AIモデルの訓練に使われることもないとしている。ただし、マイクロソフトは次のようにも記している。「管理者は、Microsoft Purviewの電子情報開示(eDiscovery)またはコンテンツ検索を使って、Microsoft Copilotに蓄えられたユーザーのメモリーを検索できる」。
私には、穏やかではない1文に思える。電子情報開示もコンテンツ検索も、訴訟や社内調査などに備えて、組織内のメールや文書を探し出すための機能である。個人の人となりや行動を読み取れてしまう可能性には、不気味な響きがある。この先、組織が個人について読み取った情報を会社の都合で使えるようになるおそれはないのか。答えは、時間がたってみなければわからない。
管理者は、Copilotの新しい設定をすべての利用者に対して無効にできる。だが今回のアップデートは、使うかどうかを組織任せにせず、利用者が自分で判断することがとりわけ重要になる。
※編注:従業員が自分で判断できるかどうかは、会社側の設定による
Copilotに文書作業を頼むのと、自分のことを知られるのは別の話
Copilotに文章の手直しやメールの要約、スプレッドシートの整理を手伝ってもらうことと、メールやメッセージのやり取りから推測を重ねて自分のことを学ばせることとは、別の話だ。繰り返しになるが、これ以上は許せないという一線は、人それぞれである。
まずはCopilotに、自分について何を知っているのかを尋ねてみるといい。どうするかは、Copilotの答えを見てから決めればよい。


