――2期連続で大幅な増収増益を見込んでいますが、その根拠をお聞かせください。
伊藤:現在は、ITテクノロジーやAIを使った仕組み化がほぼ完成し、あとは営業拠点や営業人員を増やせば増やすほど売上が伸びるという拡大フェーズに入っています。発表した業績予想を達成するための採用はすでに完了しており、2027年9月の年度末には、150名を超える体制になる見込みです。さらに、今は数年後に向けて採用を拡大しています。なお、業績予想にはM&Aによる成果を織り込んでいません。

――中長期的に、事業構成や収益性をどのように変化させていきたいと考えていますか。
伊藤:現状は、不動産開発を行うLand Creationが売上の95%以上を占めています。一方で、Agentic Platformに含まれる他社へのツール提供やコンサルティングには不動産のリスクがありませんし、不動産売買をしないBPOなどの企業を買収し、AIで事業を変革して拡大していくといったことにも不動産のリスクはありません。Land Creationの60~70%成長は維持していきながらも、今後はM&Aによる事業を急速に立ち上げ、2030年までにはLand CreationとAgentic Platformが少なくとも2対1、できれば1対1の割合にしていきたいと思っています。
すでに我々は創業40年余りの会社を事業継承し、AIで生産性を上げて業績を伸ばした「つくる地所」というグループ会社があります。この経験は、今後M&Aで獲得する会社にも横展開できると考えています。
――つくる地所での成功を横展開する上で、障壁となることはありますか。
伊藤:M&Aのターゲットとしている不動産や建築、金融業界の企業には、基本的に人と人の交渉や営業といった現場の実務があります。その中では、人やモノ、お金が複雑に絡み合っていますので、我々のメンバーが現場に飛び込んで、きちんと内情を理解した上で業務を変革していく必要があると考えています。それは大変でリスクのあることですし、少なくとも1年~1年半という時間もかかると思っていますね。
――2026年3月には、AX(AI Transformation)コンサルタントを5年で500名採用するという発表もありました。
伊藤:そうですね。ただ、現在は少し変化しています。
発表当時はAIによる業務変革を求める他社へのサービス提供を強化したいという思惑で、AXコンサルタントを採用する見通しでした。現在は、テクノロジーを他社に提供するのではなく、M&Aで獲得した会社に活用して自社グループの競争力を高める戦略に修正しています。AXコンサルタントは、そのための人材として採用したいと考えています。


