ヴィヴィアン・トゥ(@yourrichbff)のようなトップクラスの金融系クリエイターは何十万人もの投資家の注目を集めている可能性がある。トゥルー・ナルラ(@mewtru)のような開発者系クリエイターは、ソフトウェア企業が自社製品を使ってほしいと考えるエンジニアたちからフォローされているかもしれない。コナー・ハバード(@hubs.life_)のようなライフスタイル系クリエイターは、多くの従来の出版物よりも購買決定に大きな影響を与えている可能性がある。クリエイターは単にリーチを持っているだけではない。極めて特化したディストリビューション・チャネルを保有している。
これにより新しいタイプの潜在的な投資家が生まれる。それは、独自のディストリビューション・チャネルと資本をセットで提供できる投資家だ。Slow Ventures(スロー・ベンチャーズ)のような企業はクリエイターを起業家として支援することを軸に戦略を構築してきた。一方、有名人に焦点を当てたベンチャーキャピタルはアスリートやその他の著名人が投資案件に関わることの価値に賭けてきた。だが今、別の可能性が見え始めている。デジタルファーストのクリエイターが単に会社を設立したり、キャップテーブルに名を連ねたりするだけでなく、ベンチャーキャピタルそのもののインフラの一部になったらどうなるだろうか。
従来の広告モデルの大半において、企業はディストリビューションを借りてきた。ブランドはオーディエンスを持つ誰かに対価を払い、クリエイターが何かを発信すれば、そこで取引は終わる。所有権はより持続的な何かを生み出す可能性をもたらす。利害が一致すれば、クリエイターは単なる投資家にとどまらず、顧客獲得の導線、ストーリーテラー、採用の窓口、ネットワーキングのハブ、そして社会的信用の源泉として機能する。クリエイターにとって、自らのオーディエンスは単なる広告枠以上のもの、つまり収益を得て所有権を増幅させるために活用できる資産となるのだ。
こうした動きが広まれば、その影響は単一の企業をはるかに超えて広がる。資本とディストリビューションを隔てる境界線が曖昧になり始め、キャップテーブルそのものがスタートアップにとって「注目が自社ビジネスにどのように届くか」を戦略的に考えるための新たな場となる。


