構成要素の棚卸し
ここで役に立つのは、見出しを飾る華々しい数字ではない。重要なのは、その総合的な数字と個々の要素との乖離だ。なぜなら、その乖離こそが、一人ひとりの労働人生における真実を映し出す尺度となるからだ。
今週、自分の仕事について見直してみるといい。全体的な状況を評価した後、個々の要素を別々に評価してみる。具体的には給与、実際の昇進の道筋、福利厚生のカバー内容、そして自分が抜けた際の影響度や代替の難しさといった点だ。もし仕事全体の評価が個々の要素の評価を大きく上回っているのであれば、そのギャップの正体は「満足」ではない。それは、あなたがいつの間にか無意識のうちに適応してしまった結果だ。自分がどの要素について、真っ先に妥協を重ねるようになったのか、それを自覚しておく価値は十分にある。
停滞する現在の労働市場において、現状に安心感を抱くこと自体は理にかなっている。だが、その安堵感を将来設計の基準に据えるのは賢明ではない。周囲の選択肢が悪化し続ける限り、統計上の満足度は上がり続けるだろう。しかし、その数字が物語っているのは、現在の仕事の価値ではなく、他の選択肢の乏しさなのだ。


