警備員の仕事は残り、夜間と週末はロボットが巡回
では、人間の警備員はどうなるのか。仕事がなくなるわけではないが、単調で、汚れる、危険な仕事、いわゆる3D(dull, dirty, dangerous)の仕事はロボットが引き受けるとヘンリーは言う。
Asylonの任務の約80%は夜間と週末に行われる。深夜勤務で、暗闇の中、背の高い草をかき分けながらフェンス沿いを歩くような仕事である。
ヘンリーによれば、Asylonはアトランタのメルセデス・ベンツ・スタジアムで、4年近く前から警備を担っている。スタジアムでは、夜間に屋外を巡回する警備員が、けがをさせられたり、つばを吐きかけられたり、怒鳴られたりすることが続いた。そのためスタジアム側は、警備員を屋内の持ち場に移したという。現在では、ロボットが問題になりそうな事態を見つけ、警備員は現場に着く前に、その様子を映像で確かめられる。
「警備員が不意を突かれることはありません」とヘンリーは言う。「何が起きているかをわかった上で向かうので、事態をうまく鎮められるのです」。
それに、正直に言えば、人間は8時間の夜勤の間、100%の注意力を保ち続けるのが得意ではない。ロボットなら、同じ光景を1000回見ても、1晩に同じ巡回路を25回歩いても、飽きることはない。
「私たち人間にとって、仕事で最高の日はたいてい初日です」とヘンリーは私に語った。「ロボットにとっては、初日が仕事で最悪の日なのです」。
ロボット50台超が24時間稼働、大型契約も2台から始まった
同社によれば、Asylonは現在、50台を超えるロボットを顧客の施設で24時間稼働させている。同社のシステムがこれまでにこなした任務は40万回を超え、自律巡回の距離は25万マイル(約40万キロメートル)を超える。
今回の契約も、2台のロボットから始まり、1社の顧客のもとで1年かけて技術の実力を示した上で結ばれたものだ。
「今回の契約は、ロボットへの投資がきちんと元を取れる段階に、もう来ていることを示しています」とヘンリーは言う。「きちんと機能するやり方があり、今や多くの人が本気で投資を積み増しているのです」。


