冬のエアコン節電対策として実践していることでは、「設定温度を低くする」が36%で最多、次いで「厚着をする」が31%、「エアコンを極力使用しない」が27%、「スイッチをオンオフする頻度に気をつけている」が21%と続く。その一方で、「エアコンフィルターの掃除をする」は17%、「風量を自動に設定する」は15%、「サーキュレーターや扇風機を併用し暖かい空気を循環させる」は11%で、機器本来の効率を高めて消費電力を抑える工夫を行っている層は、まだ少数派のようだ。

しかし、過度な暖房の我慢や誤った節電方法は、かえって負担を増やしかねない。同社が約14畳の環境試験室で実施した運転検証によると、室温2℃から20℃に到達するまでの運転を比較したところ、きれいなフィルターで風量を「弱」に設定した場合は、風量を「自動」にした場合と比べて室温20℃への到達時間が約40分遅れ、消費電力量は約60%増加した。風量が弱いと天井付近に暖かい空気が滞留して足元まで届かず、室温が上がりにくくなるためだ。「弱運転のほうが省エネになる」という思い込みとは正反対の結果となった。

また、1年相当の汚れが付着したフィルターで風量「自動」運転を行った場合も、きれいなフィルターと比較して風量が約9%低下し、室温到達時間が約1.3分遅延、消費電力量は約10%増加することが確認された。
暖房運転では、立ち上がり時に素早く設定温度へ到達させることが消費電力を抑える鍵となる。良かれと思って風量を弱めたり、手入れを怠ったりすることは、電気代の面でも快適性の面でもマイナスに作用しやすい。冬を快適かつ賢く乗り切るためには、使用を無理に我慢するのではなく、フィルターの定期的な掃除や風量「自動」設定の活用といった正しい使い方を意識することが重要だ。

出典:パナソニック「2026年 今冬のエアコン利用意向と節電に関する実態調査」より


