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2026.11.01 12:00

ホラー映画でどれほど怖がる? 世界各地のアップルウォッチと自分の生体反応を比較、ScareScoreの試み

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ホラー映画を見終え、友人やパートナーの前で「自分は怖がらない」と平然を装った経験があるなら、残念な知らせだ。新たに登場したスマートウォッチ向けのサービスは、鑑賞中に体が実際にどう反応したのかを、生体データから科学的に明らかにする。

世界各地の観客が身体反応を比較し合い、映画制作者は恐怖演出を検証

ScareScore(スケアスコア)は、スマートウォッチのセンサーを使い、映画を見ている間の身体反応をリアルタイムで測定する。鑑賞後には、世界各地の利用者と自分の反応を比べられる。一緒に帰る相手と比較すれば、さらに気まずい結果になるかもしれない。

トロント映画祭とスクリームフェストで紹介されたScareScoreは、映画制作者にも新たな試写の分析手段を提供する。観客を怖がらせる狙いで作った場面が実際に効果を発揮したか、観客のデータから確かめられるという。ScareScoreの運営会社は、上映後の出口調査やグループでの聞き取り、文章による感想に頼ってきた試写の方法を変えられるとしている。観客の恐怖が最も強まった瞬間、緊張が続いた時間帯、退屈した場面を、身体反応の推移を示す曲線から把握できるためだ。

ScareScoreの創業者兼最高経営責任者(CEO)のクリス・アナスタスは、メールによるインタビューで企業向けの分析画面を構想していると説明した。作品、鑑賞体験、市場をまたいで観客の反応を集計し、提携先が全体の傾向を把握できる仕組みだ。アナスタスは、個々の反応をまとめて得られる知見に価値があると考えている。観客向けには、ゲーム感覚で楽しめる要素を通じて「ホラー、恐怖、アドレナリンを軸にしたコミュニティー」を築きたいとしている。

強い身体反応が出ても、優れた映画とは限らない

センサーを使う利点は、表情や動作からは分からない反応まで捉えられることだ。恐ろしい場面で身動きしない人でも、内心では強い恐怖を感じている場合がある。ただ、身体反応だけで映画の出来を判断できるのだろうか。「静寂、静寂、ドン」と突然驚かせる安易な演出は、観客の反射的な驚きを誘う「ジャンプスケア」を容易に生み出す。測定結果に大きな反応が記録されても、それだけで優れた映画になるわけではない。

アナスタスも、ホラー映画が観客に与える影響は、スマートウォッチで測れる範囲を大きく超えると認める。「雰囲気や物語、鑑賞後も心に残るテーマは、どれも重要だ。ScareScoreは、鑑賞中に体がどう反応したかという別の視点を加える」と語った。

恐怖への反応には個人差がある。アナスタスは、映画が狙いどおりの効果を上げているかを評価する際、ScareScoreを他の評価手段と組み合わせて使うべきだとも認めている。

「強い不安を感じても、測定できる身体の変化がほとんど表れない人がいる。逆に、体に大きな反応が出たからといって、映画を楽しんだとは限らない。我々はScareScoreを、観客が測定に参加し、鑑賞体験を比べ、自分の心を動かすものを見つけるための手段だと考えている。個人の感想や従来の映画批評と併せて利用するものだ」。

次ページ > 映画の場面と計測データを同期させる仕組みと開発の経緯

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