航空運賃が20〜30%上昇しても、富裕層の消費は底堅い
航空運賃が前年と比べて20〜30%上昇しているにもかかわらず、航空各社は富裕層を中心とする顧客からの需要が底堅く推移していると報告している。Third Bridgeのアナリストであるリアム・ドーシーは、「第4四半期にはジェット燃料価格の高止まりが見込まれ、提供座席数の計画も縮小されるなど、事業運営面では厳しい四半期になりつつある。しかし消費者の支出トレンドは底堅さを保っている」と指摘。「残る最大の疑問は、消費の底堅さがいつまで続くかだ」と述べた。
いつまで需要を下支えし続けられるのか疑問視する声
イラン紛争が長期化する中、航空会社の経営陣の一部からは、裕福な消費者がいつまで需要を下支えし続けられるのか疑問視する声も出始めている。ある航空会社のCEOは先週、フィナンシャル・タイムズに対し「いずれ、こうしたインフレのすべてが人々を貧しくさせるだろう」と語った。
グラデックとハーテベルトの両氏も需要にほころびが見え始めていると指摘する。ハーテベルトは「誰もが経済的な課題を抱えており、我々の調査では年収10万〜15万ドル(約1600万〜2400万円)の層でさえ、旅行に使えるお金が想定より減っていると回答する人が増えた」と語る。「超富裕層の旅行需要が失速するような段階にはまだ至っておらず、深刻な経済崩壊でもない限りそうはならないだろう。だが、支出の中で旅行を優先してきた準富裕層の間では需要に陰りが見えており、計画の見直しを迫られている」。
またグラデックは、消費者が価格に対してより敏感になることで、需要への悪影響が「いよいよ表面化しようとしている」との見方を示した。「インフレと生活費の上昇がじわじわと家計を圧迫しており、消費者は上がり続ける航空券を買う意欲や資金の余裕があるかどうかを考え始めている。今の状態が永遠に続くことはないだろう」。


