今年、史上初の4つのヴィンテージを発表したドン ペリニヨン。今年のテーマ「ハーモニー」のもと特別なガストロノミー体験「DOM PÉRIGNON DINNERS – HARMONY EDITION」を展開した。
日本で選ばれたのは、鮨さいとう。10月10日の一夜限定で、今回リリースされたドン ペリニヨン ヴィンテージ 2017、ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2018、ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2008 プレニチュード 2、ドン ペリニヨン ロゼ ヴィンテージ 2010、そしてドン ペリニヨン ヴィンテージ 2013のマグナムボトルに合わせて、特別な食体験が提供された。
主人の齋藤孝司は、醸造最高責任者のヴァンサン・シャプロンと世界各地トップシェフ・ソムリエが集うコミュニティー、Dom Pérignon Society(ドン ペリニヨン ソサエティ)のメンバーでもある。

「ハーモニー」とは、異なる要素が対話し、共鳴することで、新たな創造と発見へと導かれるという理念。これを、世界の食通を魅了する齋藤はどう解釈するのか。
齋藤が鮨において大切にするのが、「喉越し」だ。
口に入れた瞬間にしっかりと旨みを感じられるよう、塩で米の甘みと旨みを引き立てた酢飯、そこに炊き込まれた昆布は、ドン ペリニヨンの土壌が持つ海のニュアンスとミネラル感を見事に引き立てる。

ドン ペリニヨンの特徴は、単一の収穫年のブドウのみで造るシングルヴィンテージであること。特に、今回リリースされたうちの一本、「ドン ペリニヨン ヴィンテージ 2017」は春の霜、夏の高温・少雨、そして晩夏の長雨という悪天候のため、収穫量が極端に少なかった年。多くのメゾンがヴィンテージの醸造を見送る中、厳格な栽培管理と選果を徹底し、成熟度とフレッシュさを兼ね備えたピノ・ノワールと、2000年以来最高レベルの完熟を迎えたシャルドネを選び抜くことで生み出された。
実はこの年は、28年をメゾンで過ごした、前醸造最高責任者のリシャール・ジョフロワの引退の年に当たる。まさに、ジョフロワの集大成と言える最後のヴィンテージだ。春夏に気温が高かったことを反映し、グラスに注ぐと見事な黄金色。

これに合わせるのが、例えば、江戸前の粋を象徴する小肌。齋藤の小肌は柔らかな身質で、甘やかな醤油とみりんの地とともに、酢飯と一体感を持ってほどけてゆく。きりりとした喉越しがありつつも、ブリオッシュを思わせるようなふくよかな香りの余韻が残るドン ペリニヨン ヴィンテージ 2017との相性は言うまでもない。
多くのメゾンが醸造を諦めたとは思えないリッチな味わいに、畑から選果、醸造に至るまで、至上の味わいを作ると決めたプロたちの覚悟が、鮨一筋に生きてきた齋藤の職人としてのあり方と重なる。



