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AI

2026.10.25 10:00

エヌビディアと仏ミストラルAI、半導体から航空機まで「製品設計のAI化」を狙う

Romain TALON - stock.adobe.com

ミストラルAIは大型AIモデルと産業向け事業への投資を進める

ミストラルAIは製品設計向けのAI開発と並行し、さまざまな企業向け業務でAIを提供する事業を広げようとしている。

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ミストラルAIは2026年10月6日、愛称「Le Chonk」のマルチモーダルAIモデル「Mistral Large 4」を発表した。文章や画像など複数種類の情報を扱えるモデルで、パラメーターの総数は約1兆個に達する。処理の際に使われる有効パラメーターは、10月6日の発表では520億個、10月21日の発表では490億個と説明されている。ミストラルAIが欧州で運営するデータセンターで、エヌビディアの「Grace Blackwell」GPUを3800基使って学習させた。2026年10月末にモデルの重みを公開する計画だ。

ミストラルAIはミュンヘンに研究拠点を開設し、約5279億円を調達

2026年9月には、物理現象を扱うAIと製品設計への応用を研究する拠点を、ドイツのミュンヘンに開設した。ミストラルAIは、自動車メーカーBMWとの衝突シミュレーションや、エネルギー技術企業シーメンス・エナジーとの産業用途の取り組みも明らかにした。

2026年9月、ミストラルAIはサムスン電子が主導した30億ユーロ(約5279億円)の資金調達で財務基盤を強化した。企業評価額は210億ユーロ(約3兆6954億円)を超えた。投資家には、半導体の製造に使う露光装置を手がけるASMLと、産業向け計算基盤を提供するエヌビディアも名を連ねる。

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メーカー独自の設計データは、汎用AIとの差別化に使えるのか

汎用の言語モデルは、価格、処理速度、性能をめぐる競争が激しい。製造業向けの専門AIには、価格や処理速度で競い合う汎用モデルとは異なる商機がある。メーカーが何十年も蓄積した独自の設計データ、シミュレーション結果、製造ノウハウを、特定の業務に適したAIの開発に利用できるためだ。

各メーカーの設備、設計上の制約、過去のシミュレーション結果を学習したAIは、汎用チャットボットには簡単に再現できない価値を生む可能性がある。ただし、専門AIの開発には多額の費用がかかる。技術データ、設計の専門知識、計算設備に加え、重要な業務をAIに任せるだけの信頼を寄せる顧客も必要になる。

次ページ > 欧州のAI自立に向け、モデル開発用のデータや技術を共有

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