政治

2026.11.02 16:00

米国経済を停滞させる「侮蔑の文化」の正体

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筆者のこれまでの人生において、米国が直面する課題の深刻さ——40兆ドル(約6320兆円)に及ぶ国家債務からAIに至るまで——と、それに対処すべき政治指導者たちとの間に、これほど大きな乖離を見たことはない。共和党と民主党では、問題への対処法について考え方が大きく異なるが、増え続ける証拠が示しているのは、考え方の違いそのものが最大の問題ではないということだ。問題は、その考えを持つ人々に対して、私たちがどう感じているかにある。

ドナルド・トランプは最近、選挙運動の場で民主党員を「神を信じない共産主義者(godless communists)」であり、「多くの場合、動物だ」と表現した。以前には彼らを「害虫(vermin)」と呼んだこともある。一方で、多くの民主党員は、トランプ大統領だけでなく共和党員全体を「半ファシスト(semi-fascists)」と表現してきた。

債務、地政学的な競争相手、さらにはAIの破壊的な力以上に、米国にとって最大の問題は、互いを同じ国の市民として見る力を失いつつあることかもしれない。国が巨大な課題に直面するなか、政治指導者たちは問題を解決することではなく、相手を悪者に仕立てることで評価を得るようになっている。研究者たちは、この分断がいまや政策立案を妨げており、米国経済や労働市場、さらには社会的結束に重大な影響を及ぼしていると指摘する。

社会科学者の見解

社会科学は、私たちが耳にしていることを裏づけている。

学術雑誌『Personality and Social Psychology Bulletin』に2024年に掲載された研究で、心理学者のクリストファー・ペツコとヌール・クテイリーは、党派に属する人々が互いを心の中のイメージによって非人間化していることを明らかにした。保守派はリベラル派を子どものように思い描き、リベラル派は保守派を野蛮な存在として思い描くという。2022年以降、米国人の動向を毎日調査しているPolarization Research Lab(偏向性調査研究所)の2025年の報告によると、党派的暴力を支持する人は1%未満であるにもかかわらず、各党の多数派が相手側はそれを容認していると信じているという。私たちは、人々は、現実をまったく反映していない「ステレオタイプ化された相手像」に嫌悪感を抱いているのだ。

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