国立中央博物館の「アンバサダー」に
韓国の国立中央博物館は6月、自国のアート作品や文化遺産を積極的に紹介してきたRMを、初代グローバル・アンバサダーに任命。そしてRMは9月、作品の収集に充てて欲しいとして、同博物館に7万ドル(約1100万円)以上を寄付した。
数百万人のフォロワーがいるRMが、訪れた美術館についてSNSに何か投稿すれば、それだけでも施設の知名度は大幅に向上する。19年には釜山市立美術館に設けられた李禹煥の作品を常設展示する個人美術館、「李禹煥空間(スペース・リー・ウーファン)」を紹介したところ、それまで1日あたり30~50人だった来館者数は4倍近くに増加した。
ベッドフォードとSFMOMAのスタッフは、RMと彼との共同企画展の影響力をすでに実感している。開催を発表すると同時に、会員登録者数は過去に例のない勢いで急増。会員による来場予約数は、受付開始から24時間で1万2000件に達した。そのうち約84%は、新規に登録した会員による予約だった。また、会員向けに開催したプレビューでは、RMの姿を一目見ようと多くのファンが詰め掛け、さらにその多くが、「開幕後にまた改めて来場する」としていた。
「私たちは基本的に、できる限り多くの人に、より多くの扉を開きたいと考えています。『大衆にアートを届け、アートに大衆を届ける』がコンセプトです。そして、それを実現するには、時には異なる『フック』が必要です」「類いまれな内容の展覧会になりました。RMがフックになったなら、それは素晴らしいことです。ですが、展覧会には来場してみて初めて明らかになることも、数多くあります」(ベッドフォード)
一方、RMは次のように述べている。
「SFMOMAとの共同企画でしたから、僕が思い描いたすべてのことが実現できたわけではありません。実現できなかった面白いアイデアもたくさんありました。まあ、すべて実行していたら、大変なことになっていた可能性が高いのは確かでしょう。そうしなかったことが、この共同企画展の良いところでもあると思います」
「アートの世界にいるわけではない一人の人間が、ここまでのことを実現できたのですから、本当に幸せなことです」


