経営・戦略

2026.10.31 16:00

テスラとスペースXの異常な評価額を支える「利益倍率」の正体

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だからこそ、実験が非常に重要になる。小さな賭け(スモールベット)を重ねることで、企業は本当の成長がどこから生まれるかを発見する機会を増やすことができる。そうした取り組みは、これから訪れる未来の実現可能性を裏付ける証拠にもなる。新規事業が現時点での会社の利益を動かす必要はない。それよりも、明日何が起こり得るかという人々の認識を変えていくことが求められるのだ。

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スペースXの企業価値は、一夜にして2兆ドルになったわけではない。同社は、初めて聞いたらあきれ返るようなアイデアを、人々が実際に機能しているのを目にできるものへと変えるために何年も費やした。証拠が積み重なるにつれて、ストーリーもまた大きくなっていったのだ。

ソファのクッションの隙間から小銭を探すようなもの

それは練習を要するスキルである。そして多くの大企業が、そのやり方を忘れてしまっている。規模を拡大した多くの企業は、より魅力的な未来を創り出すためではなく、今日の利益を改善するために組織されている。生産性や利益率の目標を掲げ、効率化の追求に専念するチームが存在する。企業が年度末までに業績を改善する必要があるとき、削減すべき経費を見つけ出し、業務を効率化できる優秀な人材は社内にいくらでもいる。そうした仕事も重要だ。しかし、それでは「次」を示す役には立たない。

大企業の中でこうした課題を管理するのは遥かに難しい。長期的な成果を証明するのは困難だからだ。コスト削減はスプレッドシート上でモデル化し、年度末までに実行することができる。一方、ある実験の成果が出るまでに5年かかるかもしれない。そして企業がプレッシャーに晒されると、リソースは自然と最も確実に測定できる施策へと流れていく。

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その結果、企業は既存事業からより多くの利益を絞り出すことに手慣れていく一方で、その先に次の幕があると皆に信じさせる理由を減らしてしまうことがある。現在の事業はより筋肉質になる。利益率は改善する。そしてどこかの時点で、未来は少し小さく見え始める。

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