世界的なハイテク株売りが2日目に突入した米国時間10月15日、デル・テクノロジーズの株価が9%急落した。これを受け、マイケル・デルの資産額は取引開始からの1時間で160億ドル(約2兆5600億円)近く減少し、フォーブスの世界長者番付で世界4位の富豪の座を失ってから1日も経たないうちに、6位へと後退している。
米東部夏時間午前10時30分の時点で、デル・テクノロジーズの株価は9%超安の462.88ドルで推移した。
同時点でデルの推定資産額は約152億ドル(約2兆4300億円)減の2412億ドル(約38兆6000億円)となった。これにより、資産額2507億ドル(約40兆1000億円)のメタのマーク・ザッカーバーグの順位を下回った。
デル株は前日の14日にも11%以上下落していた。市場予想を上回るインフレ指標やAI投資をめぐる懸念の高まりから世界的にハイテク株が急落するなか、バークレイズのアナリストが同社の投資判断を「オーバーウェイト(強気)」から「イコールウェイト(中立)」に引き下げたことが追い打ちをかけた形だ。
15日午前の時点で、世界的なテクノロジー株安による富豪の純資産減少額では、デルは2番目に大きかった。最大はイーロン・マスクで、410億ドル(約6兆5600億円)を失った。ハイテク株の下落に伴い、ザッカーバーグやエヌビディアのジェンスン・フアンを含む多くの富豪の資産額が減少した。
デル・テクノロジーズの会長兼CEOを務めるマイケル・デルは2016年、デルとデータストレージ大手のEMCを統合して現在の会社を設立した。AIブームから大きな恩恵を受けてきた同社の株式を約40%保有しているとみられる。
同社の株価は、バークレイズのアナリストによる投資判断引き下げに加え、労働統計局が14日午前に発表した最新の統計でインフレの加速が示されたことにより下落に転じた。9月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.7%の上昇となり、連邦準備制度理事会(FRB)が再び利上げに踏み切るとの警戒感が強まったためだ。投資家の間では、ハイテク業界全体のトレンドでもある同社の巨額のAI投資に対する懸念が広がっており、インフレの加速と追加利上げの可能性がそうした懸念を一段と深めている。
デルは今年9月、グーグルのラリー・ペイジを抜いて一時同ランキングの2位に浮上していたが、現在はイーロン・マスク、ジェフ・ベゾス、ペイジ、セルゲイ・ブリン、ザッカーバーグの後塵を拝している。なお、7位には推定資産額1878億ドル(約30兆円)のフアンがつけている。



