残念ながら、日本はこのアライアンスにはG7各国で唯一の未加盟国となっている。世界屈指の水産物消費国である日本こそ、このアライアンスに早急に加盟し、国際協調によるIUU漁業対策をリードする立場となることが加盟各国からは待ち望まれている。
日本が加盟しなければG7の舞台でIUU-AAの枠組みでの議論ができないのだ。ついては早期に加盟してほしいという要望が各国から届いている。
高市政権の「進化したFOIP」の重点分野である③「地域の海洋安全保障能力の向上」にも、違法漁業対策が明記された。
IUU漁業は、単に魚の持続可能性だけの問題ではない。国家の安全保障上の重大な問題であり、違法輸出入の問題であり、船上の奴隷労働などの人権問題でもある。犯罪と持続可能性の狭間に多様な国家間の協調による解決が求められている。
いまや日本市場に出回る魚の6匹に1匹にこのIUU漁業由来の水産物が紛れ込んでいると言われている。日本にとって、水産業にも消費者行動にも避けては通れない課題となっているのだ。
海洋政策で日本に求められているのは、まずはIUU-AAに早期に加盟し、議論に参加することだ。また、EU市場では、今年の1月から「EUCATCH」という完全電子化による取引が施行されている。日本からの輸出品にも当然電子化された取引が求められているが、日本は立ち遅れているので早期の電子化が待たれている。
さらに、おもな国際海洋会議においても、日本政府は会議によって内閣府が参加したり、外務省が参加したりとまちまちだ。
国際海洋会議には関係各省庁を代表する議員団を結成して政治家が直接議論に参加するのが理想だ。さらには霞が関に散らばる海洋部門を一元化して国家の海洋戦略を強化することも重要だ。
安倍昭恵氏は「Leading Women for the Ocean(LWO)」のハイレベルディナーで「この環境を守っていくこと、次の世代に繋げていくことが、いまの私たちの責任です。女性はネットワークを広げていく力があると思いますので、これを世界に広げていきたい。」とにこやかに今後の抱負を語った。
イベントに参加した各国の海洋のトップリーダーたちがこのネットワークを持ち帰り、すでに次々と個別の対話も進めていると聞く。今後の活動の進化に期待したい。


