長年、恋愛にまつわる昔ながらの知恵は2つの考え方に分かれてきた。1つは「類は友を呼ぶ」だ。言い換えると、自分と似た人を見つければ自然とうまくいく、という考え方だ。もう1つは「正反対の者同士は惹かれ合う」だ。恋愛関係に関する科学は概ね前者の立場を支持してきた。概して人は自分と生い立ちや価値観、物事の見方が似ている人と結ばれる。
しかし、学術誌『Journal of Research in Personality』に掲載された新たな異文化研究は、どちらの考え方も本質から微妙にずれていることを示唆している。最も重要な特性について言うと、最も幸せな関係は2人がどれほど似ているかによって決まるわけではない。それを左右するのはもっと不均衡で、より寛容な要素だ。
74カ国のカップルに尋ねた問い
前述の研究はこの分野における長年の論点を取り上げている。良い関係はパートナーを自分と対等な存在として見ることから生まれるのか、それとも相手の良いところだけを見ることから生まれるのか、という問いだ。それを明らかにするため、研究では74カ国の4万1606人を対象に自己評価とパートナーの評価を比較した。
分析ではすべての特性を同じように扱うのではなく、種類ごとに分類した。1つは心理学者が「感情価特性」と呼ぶもので、親切さや容姿の良さのように、ほぼ誰もが「あると良い」と考える資質だ。もう1つは政治的志向のような価値観に基づく特性で、そこには普遍的な意味での優劣はなく、単に違いがあるだけだ。
この区別こそがすべてを説明する鍵であることがわかった。



