しかし、グーグルは本質的に、過去半世紀で最も破壊的な広告会社であり続けている。広告収入の総成長率は、フェイスブックやツイッターの影響もあり、過去2年間で29%から15%へと半減した。そのため、グーグルは現在、自らが手にしていない最大の埋蔵金へと全力で突き進んでいる。それはブランド広告、すなわち高級雑誌やテレビで見かけるようなイメージ広告である。
ほぼすべての商用ウェブサイトにあふれるバナー広告、そして特にグーグルの検索広告など、大半のオンライン広告は、ブランド認知度や購買意欲といった従来の広告指標を向上させるには至っていない。それらの広告は、単にユーザーを製品ページへ誘導し、購入ボタンをクリックさせる役割を果たしているに過ぎない。ダイレクトマーケティングは儲かるビジネスである。検索広告は現在もグーグルの広告収入の60%以上を占め、2013年の推定純利益率15.8%の達成に貢献した。しかし、この10年間でデジタル広告の主役に躍り出るのはイメージ広告である。
数字を見てみよう。eマーケターによると、デジタルブランド広告は今年、180億ドルの市場規模に達する。その予測によれば、市場は2018年までに倍増する。その時点で検索やダイレクトマーケティングを追い抜き、さらに成長する余地を十分に残すことになる。ほぼ全面的にイメージ広告で構成されるテレビ広告は、現在世界で2000億ドルの市場規模をもつ。
そして、この市場は脆さを抱えている。広告費の大半に対するテレビという媒体の支配力は、揺らぎ始めている。若者たちは、iPhoneでスナップチャットやインスタグラムを使っていないときや、DVR(録画機器)で広告を飛ばしていないときには、YouTubeやネットフリックスへと散らばっていくからである。インタラクティブ・アドバタイジング・ビューロー(IAB)が広告業界の幹部5000人を対象におこなった調査では、回答者の約75%が、今後1年以内に一部の広告費がテレビからデジタル動画へシフトすると予想した。


