ロボットは静かに素早く社会へ溶け込み、家庭ではまず体の不自由な人や高齢者が使う
最後にフーは、パネリスト一人ひとりに、手短に答えてもらう形で将来の予測を尋ねた。
「ロボットはますます増えていくでしょう」とポーターは言い、ロンドンのヒースロー空港でロボットが掃除をしているのを見たときのことを振り返った。「そして、かなり周りに溶け込んでいくと思います。(中略)世界はそうやって、とても静かに、それでいて速く変わっていくでしょう」。
「家庭へのロボットの導入は、それを最も必要としている人たちを通じて進むでしょう。まずは、体を動かすことに不自由のある人たちと高齢者です」とエドシンガーは言う。
働き手が10年で半分以上失われる時代、工場の自動化に加えて問われるロボットの魅力
シュプランガーは、労働の自動化について考えを述べた。
「10年後には、働き手の半分、あるいはそれ以上がいなくなっているでしょう」とシュプランガーは言う。「人口構成の面でも、財政や経済の面でも、とても大きな圧力がかかっています。ですから、こうしたロボットは工場に導入され、現在自動化されていないことを、もっと自動化していくはずです。(中略)ロボットにおけるIP(知的財産)やキャラクターの価値を、人々は本当に過小評価していると思います。ロボットがどんな見た目で、どんな動きをするのかに、もっと重きが置かれるようになってほしい。役に立つかどうかだけでなく、私たちの暮らしに喜びや楽しさをどうもたらすのかにも、です」。
人間は監督役からも外れていく
「私たちは、HITLの変化を追ってきました」とサンダーは付け加えた。「ヒューマン・イン・ザ・ループ(HITL)から、ヒューマン・オン・ザ・ループ(HOTL)へ、そしてヒューマン・アウト・オブ・ザ・ループ(HOOTL)へ、という変化です」。
ここでいうループとは、機械やAIが状況を判断して動く一連の流れを指す。HITLでは人間がその流れの中に入って判断に加わり、HOTLでは外から見守って必要なときだけ介入する。HOOTLになると、人間は関わらない。
「つまり、HITLからHOOTLへという移行のようなものが起きています。これは大きな違いを生むでしょう。私たちの周りを走っているウェイモの車は、これまでに2億2000万マイル(約3億5400万キロメートル)を走りました。これが、人間がループの外に出た状態です。それがドローンでの監視や配送でも起きるのかどうか。そこが重要になるでしょう」。
つまり、ロボットは増え、その種類も多様になり、ドローンも増える。そして人間は、次第に1歩引いた立場に回っていく。慣れなければならないことが山ほど出てくるだろう。この刺激的なサミットの話は、今後も紹介していくので、楽しみにしていてほしい。


