国境や文化を越えた協働は、書面上ではしばしば称賛される。リーダーは合意書に署名し、ミッションステートメントをすり合わせ、意欲的な目標を掲げる。しかし、いざ現場で実行に移すと、予想とは大きく異なる現実に直面することが少なくない。
セクターを越えたパートナーシップには、大きな責任が伴うことがある
最近、戦争やテロによるトラウマの被害者に心理的・感情的な治療や支援を提供している筆者らの組織は、ある信仰に基づく指導者、およびそのコミュニティアウトリーチ組織と提携した。複雑な構造的課題と根深いコミュニティトラウマに直面している地域を拠点とするその組織は、住民に対してトラウマカウンセリング、暴力防止、就労支援訓練などを提供している。
筆者らは、トラウマインフォームドケアに関する数十年にわたる専門的な経験を共有する準備を整え、そのニーズがいかに切迫しているかを十分に認識した上で、この提携に臨んだ。エモリー大学のある研究によると、都市部の低所得地域に暮らす住民の約90%がトラウマを経験している。
明確なミッションを共有していたにもかかわらず、独自のローカルなエコシステムに海外の専門家を迎え入れる過程では、当初、運営上の摩擦が生じた。この時期、筆者はリーダーシップに関する根本的な真実を改めて思い知らされた。厳しい期限のもとで、根本的に異なる2つの組織文化を1つにまとめる際、技術的専門性は戦いの半分にすぎない。残りは、能動的な「翻訳」、信頼構築、そして継続的なすり合わせである。
情熱を持つ2つのチームが一緒になれば、多少のつまずきがあるのは自然なことだ。リーダーにとって本当の問いは、その初期の誤解を、いかに丁寧に本物のつながりと方向性の一致へと変えていくかである。
以下に、組織間のパートナーシップを成功に導くために、文化や業務上の違いを乗りこなす4つの戦略を紹介する。これらに対する理解があったからこそ、両チームの並外れた身体的・精神的な献身も相まって、最終的に筆者らの1週間は成功へと導かれた。
1. 方法論の提示から、早期の合意形成(バイイン)へとシフトする
専門家は、自分たちの実績がそのまま説得力を持つと考えて提携に臨みがちだ。しかし、新しい環境においては、専門知識があるからといって自動的に信頼が得られるわけではない。
たとえば、協働初日、筆者のチームは数十年にわたって実証されてきた方法論を携えて臨んだが、当初は戸惑いを持って迎えられた。受け入れ側のチームは、自分たちの地域特有の文脈が十分に理解されていないと感じ、新しい枠組みを受け入れる準備ができていなかったのだ。合意形成が欠けており、それがない限り、どれほど専門知識を並べても意味がなかった。
そこで専門家チームは方針を転換し、抽象的な理論を提示するのをやめた。代わりに、実際の現場での対応事例や、細やかな実体験、そしてオープンエンド(自由回答形式)の問いを投げかけるようにした。筆者側の専門家が現場のありのままの現実を打ち明けると、現地チームもそれが共通の人間的な課題であることに気づいた。4日目には、懐疑的な態度は積極的な関与へと変わっていた。
合意形成は、自らの弱みを示すこと(脆弱性)と、お互いにとっての関連性を実感してもらうことによって得られるのだと、リーダーはチームに認識させる必要がある。
2. 文化的な緩衝材となり、リアルタイムで「翻訳」する
異なる2つの組織文化が出会うとき、意思疎通のずれが悪意から生じることはほとんどない。むしろ多くの場合、暗黙の規範、異なるコミュニケーション様式、成功の定義の違いから生じる。
筆者のケースでは、プロジェクトの期間中、主に能動的な緩衝材としての役割を担った。双方にメッセージの意図や背景を説明する(文脈化する)作業に追われたのである。海外から来た自チームに対しては、現地組織の階層構造や文化的な機微、微妙なニュアンスを読み解く手助けをする必要があった。一方で、現地のパートナーに対しては、自チームの直接的で結果重視のコミュニケーションスタイルを明確に説明する必要があった。
リーダーとして、両者が自然に「理解し合う」だろうと傍観していてはならない。混乱が不満へとエスカレートする前に事態を収拾し、両チームが尊重され、意見を聞いてもらえていると感じられるよう、積極的にギャップを埋めなければならない。
3. その場に入る前に、あらかじめ成果を定義しておく
プレッシャーの高い環境では、特にチームが予期しない運営上の障害や過去から引き継がれた障壁に直面したとき、すぐに思考停止に陥りかねない。重要なのは、「何がうまくいっていないか」ばかりに意識を向けてしまう傾向を方向転換させることである。
全員が前進し続けられるよう、プロジェクトが始まる前に、感情面と運営面の明確な基準線を設定しておこう。たとえば、「木曜日には、定めた目標を達成し、疑問に答え、具体的な次のステップを明確にして活動を終える」といった具合だ。
チームに焦りや苛立ちが生じたとき、リーダーはそのエネルギーを継続的にその目標へと向け直すことができる。あらかじめ成功の形を定義しておくことは、チームにとっての錨(アンカー)となる。それにより、一時的な後退に人々がとらわれるのを防ぎ、摩擦に拘泥するのではなく、課題解決に集中するよう全員を促すのだ。
4. 知識の交換は双方向のものであると認識する
専門チームは、自分たちが「教える側」としてのみそこにいると思い込みがちだ。しかし真のリーダーシップとは、書面上ではどれほど一方的な関係に見えたとしても、あらゆる協働は双方向の知恵の交換であると認識することである。
たとえば、筆者のチームは専門的なフレームワークの研修を提供したが、現地のパートナーからは、適切な境界線の引き方、内部支援システム、およびコミュニティの信頼構築に関する素晴らしい実践方法を示され、深く感銘を受けた。
リーダーが組織横断的な取り組みを、トップダウンによるサービスの提供ではなく、知識の交換として位置づけるとき、その関係性は「取引」から「変革」へとシフトする。価値を提供するだけでなく、自組織をより強くするための知見を得て、その場を後にすることができるのだ。
真の協働への道を進む
文化を越えた複雑な取り組みを主導するには、地に足のついた共感、明晰な思考、そして確固たる境界設定が必要となる。早期の合意形成、能動的な緩衝材としての役割、明確な成果の定義、そして相互学習へのオープンな姿勢に注力すれば、単にプロジェクトを完了させる以上のことができる。時の試練に耐えうる、持続可能でセクターを越えた架け橋を築くことができるのだ。



