金利上昇の影響が、不動産投資家の賃貸経営にも広がっている。不動産投資サイト『楽待』を運営する楽待株式会社が、不動産投資家ら339人を対象に実施した調査によると、ローン利用者の約8割がこの1年間で金利上昇を経験。賃貸物件のオーナーの6割以上が家賃の値上げを実施、または検討・予定していることがわかった。
ローン利用者の約8割が金利上昇
不動産投資のためにローンを利用している239人に、この1年間の金利動向を尋ねたところ「借入先の全てで上がった」「一部の金融機関で上がった」を合わせて77.8%が金利上昇を経験していた。現在のローン金利は「1.5%以上2.0%未満」が28.5%で最も多く、「2.0%以上2.5%未満」が21.8%、「2.5%以上3.0%未満」が20.1%と続いた。また、この1年間で金利が上がった人のうち123人について、最も金利が上昇した借入1件の上昇幅を調べたところ、平均0.625ポイントだった。

金利上昇は毎月の返済額にも影響している。返済額について回答した149人のうち、実際に返済額が増えた130人の増加額は、中央値で月1万5000円だった。149人の回答では、増加額が「1万円以上3万円未満」が30.9%で最も多く、「5万円以上10万円未満」が6.0%、「10万円以上」が7.3%となり、月5万円以上増えた人も13.3%いた。
手元に残る資金が半減したケースも
金利上昇による賃貸経営への影響について、実際の不動産投資家からは切実な声が寄せられている。東京都のオーナー(金利1ポイント上昇)は、次のように回答した。「実質キャッシュフロー(家賃収入から返済や経費を差し引いた手残り)が半減した。一部元金の繰上げ返済を行った」
同じく東京都のオーナー(金利0.5ポイント上昇)からは、次のような声があった。「イールドギャップ(物件の利回りとローン金利の差)が限りなくゼロに近づいた。返済額が据え置きなので元本が全然減らない。(中略)単体で見ると投資効果が限りなくゼロの状態で正直苦しいが、他物件の家賃アップなど、総合力で耐えるつもり」
また、千葉県のオーナー(金利0.6ポイント上昇)は、借入元金の返済が進まないことへの不安を訴えている。「元金の占める割合が減少(利息が占める割合が上昇)し、残債が減るスピードが明らかに遅くなっており、不安」



