気候・環境

2026.10.05 08:23

今こそクリーンエネルギーを推進すべき理由

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現在の送電網の状況について、前向きに受け止めている人を見つけるのは難しいだろう。異常気象に加え、人工知能(AI)、データセンター、先端製造業が急速に拡大するなか、電力需要はかつてないペースで増加している。

経済競争力をより確実に守り、信頼性を維持し、価格を低く抑えるためには、米国は2030年までに166ギガワットの新たな電力供給を構築する必要がある。これは、ニューヨーク市15個分を賄うのに十分な電力量に匹敵する巨大な規模である(グリッド・ストラテジーズの予測による)。この水準を満たせなければ、全米で深刻な電力不足、輪番停電、大幅な価格急騰に直面する可能性が高い。それは、連邦議会からシリコンバレー、そしてその間にあるすべての家庭に至るまで、米国経済全体にとって重大な後退となる。

こうした電力需要の拡大は、ワシントンに解決策を求める声の高まりを伴う。しかしあまりに長い間、灯りをともし続けることは党派対立の争点となり、優遇される技術とそうでない技術をめぐる物語になってきた。その物語を終わらせる時である。

クリーンエネルギー経済への移行を加速するため、金融、政策、技術を結びつけることに注力する組織のCEOとして、私は先日、当組織の理事らとともにニューヨーク証券取引所でオープニングベルを鳴らした。私たちの会員は、明日の経済に必要な送電網に投資し、それを構築する用意のある資本市場と産業基盤を代表している。しかし、送電網の高度化と新たな発電設備の導入に必要な投資を引き出すには、政策立案者が2つの基本的な柱を優先しなければならない。安定的で持続性のある政策を成立させること、そしてエネルギー源全般に予測可能な規制基準を適用することである。

第一に、企業と投資家は、1回の2年または4年の選挙サイクルを超えて存続すると見込める基準に基づき、投資計画を立てられなければならない。揺れ動くルールや予測不能な許認可プロセスは、民間投資を著しく妨げ、不可欠なインフラ整備を混乱させる。エネルギー政策において現実的な「妨げず、建設する」方針を採用すれば、十分な電力供給、電気料金の低下、雇用創出、長期的な送電網の信頼性をより確実に実現できる。

第二に、あるエネルギー源を別のエネルギー源より優遇するという古い習慣を断ち切り、技術中立的なアプローチを支持しなければならない。料金負担者を守り、送電網の強靱性を確保するには、多様な発電構成が絶対に不可欠である。クリーンエネルギーは、近い将来の発電容量の圧倒的多数を占める。クリーンエネルギーやその他の資源を切り捨てれば、数十年ぶりに電力需要が増加するなかで、計画されている数百ギガワットの新規容量を手放すことになる。それは、電気料金の上昇、信頼性の低下、停電の増加を意味しかねない。

私の組織であるACOREの調査は、逆風にもかかわらず、太陽光と蓄電がエネルギー投資において最も魅力的な技術であり続けていることを示している。しかしそれは、他の電源を選択肢から外す必要があるという意味ではない。私は誰にも劣らず、新たな原子力技術や先進地熱の可能性に期待している。しかし、エネルギー省の分析によれば、こうした技術の本格的な導入にはなお数年を要する可能性がある。例えば、原子力の全面的な導入は2030年代半ば以前には見込まれていない。これらの技術は、目先の供給逼迫に対する解決策にはなり得ない。

キャリアの初期に再生可能エネルギーと化石エネルギーの双方のプロジェクトで許認可に携わった者として、私は電力網の複雑さと、電源の多様性の必要性を理解している。ACOREが設立されたとき、私たちの組織原則は「クリーンエネルギーに賛成し、何にも反対しない」というものだった。いまこそ、その現実主義を取り戻す時である。あらゆるエネルギー源の最良の部分を受け入れることで、米国と私たちの組織が必要とする電力を満たせる可能性は高まる。

鐘は鳴らされた。いまは前例のないエネルギー需要の時代であると同時に、前例のない経済的機会の時代でもある。政党にかかわらず、工場から家庭まで、米国人のために灯りをともし続けたいという願いにおいて、多くの人は一致している。非営利組織のリーダーとして、現在そして将来世代にわたって灯りをともし続けたいのであれば、エネルギー源から「赤(共和党)か青(民主党)か」という政治的な色分けを取り除き、国および地域レベルのエネルギー政策に現実主義をもって向き合う必要がある。政府に対し、エネルギー業界が必要とする政策の確実性を与えること、党派を超えて多様な電源を受け入れること、そして送電網、経済、未来を守るエネルギーインフラを私たちが構築できるようにすることを訴えなければならない。

(forbes.com 原文)

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