いつ会社に報告し、自分を守るか
上司が引き下がらない場合や、指示内容が違法、差別的、不正、あるいは危険を伴う可能性がある場合は、問題を上司の枠を超えて取り上げる必要があるかもしれない。状況によっては、上司の上司、人事、コンプライアンス、倫理ホットライン、または会社の法務部門に相談することになる。影響が大きい可能性がある場合は、次の行動を取る前に雇用問題を専門とする弁護士に助言を求めることも検討すべきである。
非倫理的であることと違法であることは、必ずしも同じではない点に留意したい。連邦法による保護は、問題となる行為と適用される法律によって異なる。たとえばEEOC(米雇用機会均等委員会)によれば、違法な雇用差別を伴うと合理的に判断される指示を拒否した従業員は、報復から保護される。懸念を提起する際は、事実に忠実に伝えることだ。何を求められたか、いつのことか、自分がどう対応したか、その後何が起きたかを記録しておく。声を上げた後に自分への扱いが変わった場合は、それも記録に残しておくべきである。
声を上げた後に起きること
疑わしい依頼が、実は誤解にすぎなかったと判明することもある。一方で、その依頼が上司や組織について重要なことを物語っていることもある。懸念を提起した後に何が起きるかを注意深く観察したい。上司は考え直すだろうか。それでも従うよう圧力をかけてくるだろうか。会社はこの問題を真剣に受け止めるのか、それとも権限の大きい人物をかばうのか。TalentLMSの調査では、従業員の62%が、不正行為が優秀な業績者やリーダーに関わる場合には見過ごされやすいと考えていることがわかった。
職場での倫理的ジレンマは、2つの判断を同時に迫ることがある。目の前の依頼にどう応じるかと、仕事を共にしている人たちをまだ信頼できるかどうかである。耳を傾け、再考し、助言を求める上司と、従うよう圧力をかけたり声を上げたことを罰したりする上司とでは、まったく異なるメッセージが伝わる。組織がその瞬間にどう対応するかは、ここが自分の判断力、評判、キャリアを安心して預けられる職場かどうかを雄弁に物語る。仕事を守るために自分の倫理観を妥協しなければならないと感じるなら、次の一手を考え始めるべき時かもしれない。


